「妻の幸せ」か「自分の価値観」か、どちらが大事か?
――投稿者は妻の年収が900万円もあるのに、「家の建て替えや色々と物入りなので」と、妻にもっと働いてほしいと望んでいます。
回答者の多くが、夫婦合わせて年収2300万円もあるから十分ではないか、と夫を批判していますが、まずこの夫の要望に対してはどう思いますか。
川上さん「日々どのように生活し、どんな家に住み、どんな車に乗り、どれくらいの頻度で旅行に行き、老後はどのように過ごしたいかなど...人によってさまざまな生活設計、人生設計があります。2300万円は一般的な感覚からするとかなりの高収入だと思いますが、その金額で十分だと感じるかどうかについては、人それぞれ感覚が異なるのではないでしょうか」
――投稿者は、妻の働き方について「ネットサーフィンをしたり、ハンモックに寝そべったり、グータラしている。もっと真面目に働けるはず」と主張しています。一方、投稿内容を見ると、妻は「私はダラダラするのが好きだから、最大限努力している」と述べているようですね。
川上さん「投稿者さんは、妻の幸せを考えてそのように指摘しているのか、投稿者さん自身の価値観や考え方との違いから指摘しているのかによって異なると思います。
前者であれば、妻自身はそれで幸せだと感じている場合は不要な指摘だと思いますが、妻も何とか現状を変えたいと考えているのであれば、『もっと真面目に働いて稼いでほしい』と批判するスタンスではなく、どうするのが妻にとっての幸せにつながるのかを一緒に考えるスタンスが必要なのではないでしょうか。
一方、後者に当てはまるのであれば、妻には妻の価値観や考え方があることも踏まえて、まず目線合わせしないと、投稿者さんの価値観や考え方を一方的に妻に押しつけてしまうことになりかねないと思います」
「グータラしないでもっと働いてほしい」と望む夫の投稿について、川上さんのアドバイスも熱を帯びました――。<年収1400万円夫、年収900万円妻に「グータラ仕事しないで、もっと稼いで!」と投稿、炎上! 妻がダラけて見える理由は?...専門家に聞いた(3)>にまだまだ続きます。
(福田和郎)