社内に眠れる「宝の山」顧客情報、最大活用を! 接点づくりに効果的...オンラインセミナー実施のポイントとは〈その5〉(大関暁夫)

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

セミナー終了後のアンケート、回収率を上げるためには?

   セミナー終了後にはアンケートを実施します。アンケートの回収率を上げるためには、アンケート回答者への特典を用意するという手段が有効です。

   自社の製品やサービス領域に関心がある人ならば欲しいと思うような、社内の調査データや分析の類、あるいは外部から入手したデータをアレンジした業界レポートなどを用意して、アンケート回答者に無料提供するのです。

   このやり方によって、アンケートの回収率が上がるとともに、セミナーに参加してアンケートに回答してくれた人は、自社の製品やサービスに関心がある確率がより高いという推測もできるからです。

   セミナーなどわざわざ手間やコストをかけてやらなくとも、特典付きのアンケートだけをやったらどうなのか、とお考えの向きもあるかもしれません。確かに、回答者特典を付けるなら、アンケート依頼メールだけでもある程度アンケート回答を得ることは可能ではあります。

   しかし、その先の接点拡大やセールスの場面まで想定した場合には、早めに自社に対して親近感を持ってもらうことは大変重要であり、自社主催のセミナーに参加するという「体験」は、自社に対し親近感を感じてもらう大きなキッカケになることは間違いないのです。この親近感が、アンケートの回収率を高めてくれることも間違いありません。

   申込み時の事前調査やアンケートで少しでも自社が対応できる課題やお悩みをお持ちと思われる参加者に対しては、次のステップを用意します。

   入手した電話番号にアクセスし、具体的なアポイントにつなげるのがこのステップです。セミナー参加の御礼とアンケート記載内容を確認して、リアルで一度お話をうかがいたい旨を申し出て、リアル面談の希望を申し出ます。

   2回目以降はオンラインでもいいのですが、やはり営業面談はリアルの方がより多くの情報のやり取りができるので、どのような営業においても初回はリアル面談をとり付けることが成約への近道なのです。

   基本はここまでがインサイドセールス・チームの仕事です。

   もちろん、最後のアポイント取りからフィールドセールス・チームにバトンタッチをするというやり方も可能です。しかし、フォールドセールス・チームの活動の効率性とアポ取り確度の点から、アポイント取りまでをインサイドセールス・チームが担当する方がいいと考えます。

   アポ取り確度に関してはインサイドセールス・チームが慣れてくると、スムーズなリアルアポイント取りのコツがつかめてくるからです。フォールドセールス・チームは、次のステップであるリアルでのニーズヒアリングから、具体的な営業活動をスタートさせることになります。

(大関暁夫)

●「社内に眠れる『宝の山』顧客情報」シリーズ
社内に眠れる「宝の山」顧客情報、すぐ発掘を! 「オンライン営業」時代のいまこそ最大活用できる!〈その1〉(大関暁夫)
社内に眠れる「宝の山」顧客情報、すぐ活用を! 関係づくりの第一歩に...担当者メールアドレス知る手堅い方法〈その2〉(大関暁夫)
社内に眠れる「宝の山」顧客情報、すぐ分類を! メールで顧客との「接点拡大」どうしたら狙えるか?セオリーは?〈その3〉(大関暁夫)
社内に眠れる「宝の山」顧客情報、ベストな使い方は? メールニュース送付で「問い合わせ」増えた具体事例とは〈その4〉(大関暁夫)

大関 暁夫(おおぜき・あけお)
株式会社スタジオ02 代表取締役 企業アナリスト
東北大学経済学部(企業戦略論専攻)卒。1984年、横浜銀行に入行。現場業務および現場指導のほか、出向による新聞記者経験を含めプレス、マーケティング畑を歴任。全国銀行協会出向時には対大蔵省(当時)、対自民党のフロントマンも務めた。中央林間支店長に従事した後、2006年に独立。銀行で培った都市銀行に打ち勝つ独自の営業理論を軸に、主に地域金融機関、上場企業、ベンチャー企業のマネジメント支援および現場指導を実践している。
メディアで数多くの執筆を担当。現在、J-CAST 会社ウォッチ、ITメディア、BLOGOS、AllAboutで、マネジメント記事を連載中。
1959年生まれ。
姉妹サイト