福島原発、処理水の「海洋放出」問題...海底トンネル工事始まるも、得られていない「地元理解」

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トリチウム濃度...海水で大幅に希釈し、放出する計画

   東電は、海底トンネルを通して沖合1キロで放出する計画で、そのためのトンネル掘削や、処理水を移送する配管の設置などの作業を順次始める。トンネル出口部分は水深約12メートルの地点を掘削して鉄筋コンクリート製の箱を設置し、放出口を付ける。

   計画では、トリチウムの濃度を国が定める排出基準の40分の1、世界保健機関(WHO)の飲料水の基準の7分の1になるよう、海水で希釈して放出する。放出前に処理水をためてトリチウム濃度を測定する水槽(容量2000立方メートル)は、22年12月以降につくる予定だ。

   ただ、工事の日程は余裕がない。

   もともと、東電の計画では22年6月に工事を始め、工事期間は10か月で、23年4月完成だった。着工が2か月遅れており、天候による遅れなども考えられることから、完成は23年夏ごろにずれ込む可能性もあるという。タンクが満杯になるまで、余裕は少ない。

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