日野自動車のエンジン不正問題...商用車、建機メーカーにも影響 「先が見えない」広がる波紋、信頼失墜...再生の道どうなる?

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22年8月、特別調査委が「調査結果」発表...信じがたい不正の実態

   だが、改ざん問題の調査のため、日野自が設置した外部の弁護士らによる特別調査委員会が8月2日に調査結果を発表した。

   報告書は企業体質にも切り込んでいて、その信じがたい実態については、J-CASTニュース「『捏造するしか...』お立ち台懲罰に神様上司 日野自動車不正、調査報告に衝撃『ダメな日本企業の典型例』」(2022年8月4日付)でも詳報した。不正の本筋の部分で会社側が、数々のウソを重ねてきたことが明らかになったのは衝撃的だ。

   これまでデータ改ざんを行った時期について「2016年秋以降」と説明していたが、報告書によると、少なくとも2003年には改ざんに手を染めていたことが判明。それ以前から行われていた疑いもあるという。

   不正があった車種も従来の約12万台から57万7000台に拡大。また、不正があったエンジンも4機種から急増し、現在生産しているエンジンのほとんどでデータ改ざんが行われていた。

   日本の自動車業界では2016年、三菱自動車の燃費不正問題が発覚。同社の信用は地に落ち、国内自動車メーカーに対する消費者の不信が拡大。事態を重く見た国交省は16年4月、自動車各社に調査・報告を要求した。この時、日野自は、当時の社長名で「不適切な事案はなかった」と報告したが、実際には報告内容を偽り、その後もデータ改ざんを続けていたわけだ。

   商用車メーカー関係者は「情状酌量の余地はないほど悪質だ。三菱自が自滅する様子を目のあたりにしながら、その後も不正を続けていたことに素直に驚いた」と話す。

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