男性40・50代は上司・同僚を信頼できない?
この男女差は、いったいどういう理由からくるだろうか。そこで、「働く喜び」を実感するうえで重要な「モチベーションに影響する仕事の5要素」について調べた。「仕事の5要素」とはこれだ。
(1)求められるスキルの多様性(技能多様性)
(2)仕事全体の把握(タスク完結性)
(3)仕事の重要性の実感(タスク重要性)
(4)仕事の進め方の裁量(自律性)
(5)上司や同僚からのフィードバック(フィードバック=相手の行動に対して改善点や評価を伝え、軌道修正を促すこと)
たとえば、「フィードバック」では「上司や同僚から仕事についての適切な評価やアドバイスをもらえる」と問いかけをして、「そう思う」「どちらともいえない」「そう思わない」の3つから選んでもらった。
図表2は、その上司や同僚からの「フィードバック」があるかどうかを調べた男女別のグラフだ。これを見ると、男性では年齢を重ねるほどに低くなり、50代で35.1%と底を打った。50代男性が職場で最も「孤立」していることがわかる結果だ。一方、女性では各年代ともほぼ変わらず、上司や同僚から適切な評価やアドバイスをもらっていることがわかる。
さて、「フィードバック」では、上司や同僚と「信頼関係」を持てるかどうかも重要なカギになる。
図表3は、同僚との間の「信頼関係」を調べた男女別のグラフだ。「この職場の同僚は、信頼できる存在である」と問いかけをして、「あてはまる」「どちらともいえない」「あてはまらない」の3つから選んでもらった。これを見ると、男性では年齢を重ねるほどに同僚が信頼できなくなり、40代で45.9%と底を打っている。一方、女性では各年代ともほぼ変わらない「信頼関係」を築いていることがわかる。