6月中間連結決算...国内飲料の売上高、前年同期比1.8%減
事業をみると、国内の主力は加工食品事業。トマトジュースや「野菜生活100」「野菜一日これ一本」などの野菜飲料が看板商品だ。そのほか、トマトケチャップやトマト調味料もそろえる。
「国内農事業」では生鮮トマトも扱っており、まさにトマト三昧といったところだ。ただ、国内では前年の「内食」需要拡大の反動もあり、今年は苦戦している。
業績予想と同時に発表した2022年6月中間連結決算において、国内の飲料の売上高は前年同期比1.8%減の365億円。プロモーション費用の投下や原料価格の高騰も響き、事業利益は20.0%減の32億円だった。
今年後半も苦戦が続くと見通したことが業績見通しの下方修正の要因だ。
しっかりとした値上げに踏み切らないと利益を確保できないが、足元で売れ行きが鈍っているところで、値上げが受け入れられるかは見通せない。
カゴメの株価の下落にはそのあたりを懸念する投資家の心理も反映されているといえそうだ。(ジャーナリスト 済田経夫)