東京外国為替市場 7月の米雇用統計に要注意
ドル・円予想レンジ:1ドル=132円00銭~135円50銭
2022年7月29日(金)終値 133円19銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが弱含みもみ合いか。
前週のドル円相場は、ドルが下落した。一時1ドル=137円台半ばまでドルが上昇する局面もあったが、FOMC(米連邦公開市場委員会)で0.75%の利上げが実施されたことでアク抜け、加えてFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が今後の利上げに慎重な姿勢を示したことで、先行きの利上げ観測が後退し、1ドル=132円台半ばまで急速にドル安・円高が進んだ。
今週のドル円相場は、ドルが弱含みもみ合いとなりそうだ。米国景気の悪化懸念が台頭し、先行きの利上げ観測が後退していることで、強いドル買い材料がなくなっている。ただ、現実に日米に金利差があり、ドルが必要以上に大きく売られる可能性は低い。むしろ、米国の経済指標で景気減速を否定するようなものが出れば、再びドル買い意欲が強まる可能性もある。その点でも、米国の7月の雇用統計には注意が必要だ。
経済指標は、国内では8月1日に7月の新車販売台数、5日に6月の毎月勤労統計調査と景気動向調査などの発表が予定されている。
海外では、8月1日に中国の7月の財新PMI(購買担当者景気指数)、米国の7月のISM製造業景気指数、3日に米国の7月のISM非製造業景気指数、OPEC(石油輸出国機構)プラス会合、4日に英国金融政策委員会、米国の6月の貿易収支、5日に米国の7月の雇用統計などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)