勤務時間の長さを褒める言葉...ブラック企業の象徴
――職場側の曖昧な対応にも問題があるということですね。
川上さん「これまで日本の職場では、勤務時間が長いことが美徳とされてきました。『夜遅くまで頑張っている』『土日も出勤している』『家に帰っても仕事している』などが誉め言葉として使われてきました。しかし、働き方改革が推進されて、長時間労働是正、生産性向上、ワークライフバランスの推進といった考え方に世の中の価値観が刷新されていくなかで、過去の誉め言葉は、ブラック企業を象徴する言葉へと変わってきています。
『時短勤務だから昇格対象ではない』という考え方も、そのような、古き長時間労働礼賛時代の名残だと感じます。勤務時間の長さありきではなく、成果ありきの考え方へとシフトチェンジする職場が増えれば、投稿者さんと同様の悩みを抱える人は減少していくのではないでしょうか」
(福田和郎)