「時短勤務、昇格できないのは不公平!」女性の投稿に大激論 「退社後、部下がトラブル起こしたら責任とれる?」「私、時短でも昇格した」...専門家に聞いた(2)

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「社長は最後まで職場に残らなければいけないの?」

全社員が部下の社長は最後まで残業しないといけない?(写真はイメージ)
全社員が部下の社長は最後まで残業しないといけない?(写真はイメージ)

――回答者の多くから「時短の人が昇格したい望むことにビックリ」「昇格したければフルタイムで」といった反発が巻き起こっています。

川上さん「いずれも『時短勤務だから昇格対象ではない』という考え方が前提になっている意見だと感じます。しかし、仮に大きな成果を出している人であったとしても、時短勤務という理由だけで昇格できないとしたらどうでしょうか。多くの職場ではかねて、勤務時間の長さを重視するきらいがありました。しかし、現在においては、そのような考え方が支配している職場では、生産性を上げることは難しいように思います。
一方、時短勤務者に対する厳しい意見が多数見られるのは、時短勤務者が早く帰ることによって他社員に業務のしわ寄せがいってしまい、負担がかかる状態があちこちの職場で起きていることの表れなのではないかと思います。時短勤務者は周囲に迷惑をかけている、というイメージも、『時短勤務だから昇格対象ではない』という前提に立った回答につながりやすい一因かもしれません」

――批判的な意見の中で、多いのは「昇格するということは管理職になること。あなたが先に帰った後に職場にトラブルが起こったら、部下だけに任せるのか。無責任では」という声です。

川上さん「昇格して上司になった際に責務が果たせるか、という心配からくるアドバイスなのだと思います。しかしながら、逆に、上司が遅くまで職場にいると、部下は遠慮して帰りづらくなるという場合もあります。お付き合い残業で長時間労働に陥る職場の典型的なパターンの一つです。
また、昇格して部下ができると、早く帰宅できなくなるのだとしたら、社内に部下しかいない社長は、最後まで職場に残っていなければなりません。それは、組織体制として柔軟性に欠けていて、適切とは言えません。むしろ、上司が先に帰宅しても対処できる体制を構築することのほうが大切なのではないでしょうか」
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