60代シニアの目に優しい「WEBTOON」
さて、コミックアプリ・サービス利用者を対象に、いま話題の「WEBTOON」(ウェブトゥーン)の漫画の例を示したうえで、「WEBTOONを知っているか、閲覧したことがある」を聞いた。
それによると、「言葉自体を知っている」と答えた人は31.8%だった。また、「言葉自体は知らなかった」という人も含めて、「閲覧したことがある」人は41.7%となった。「言葉自体は知らなかった」人が7割近い68.2%いた=図表5参照。
まだ、名前はあまり浸透していないが、知らないうちに読んでいる人が4割近くいるということだろうか。
では、どんなサービスで「WEBTOON」を読んでいるのか。WEBTOONの閲覧経験者に聞くと(複数回答可)、「LINEマンガ」(30.5%)と「ピッコマ」(27.5%)の2強が他を引き離し、「めちゃコミック」(13.0%)、「コミックシーモア」(10.9%)、「comico(コミコ)」(9.9%)が続いた=図表6参照。新たに始まった「WEBTOON」の分野でも、「LINEマンガ」と「ピッコマ」が他のサービスをリードしていることが明らかになった。
前述のように「WEBTOON」は、縦スクロールという独特のフォーマット(紙面のコミックと同様のコマ割り)を持っているが、従来の横スクロールのコミックアプリ・サービスとどちらを読みたいのだろうか。
WEBTOON閲覧者に聞くと、面白い結果が出た。「WEBTOONのフォーマットで読みたい」と「どちらかというとWEBTOONのフォーマットで読みたい」を合計した割合)は全体では4人に1人の25.0%となった=図表7参照。
しかし、性別年代別でみると、10代・20代男性と、20代・30代女性は、WEBTOONで読みたいという意向が他の性年代と比べて低い結果となった。しかし、男性60代(合計40.0%)と女性60代(合計34.9%)では、若い世代より高い結果が出たのだ=再び、図表7参照。やはり、シンプルな目線の動きなどがシニア層に受けているということだろうか。
調査は2022年6月29日~6月30日、スマートフォン、タブレット、パソコンいずれかを所有する全国の15歳~69歳の男女6782人にインターネットを通じてアンケートした。そのうちコミックアプリ・サービスの利用者2416人に集中的に聞いた。
(福田和郎)