「仕事にやりがいを感じられない」と離職しかねない新入社員...どうしたらいい?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE 8】(前川孝雄)

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今の若者は「就社」でなく「就職」で入社し、成長の機会に敏感

   まず、上司自身の価値観を顧みてみましょう。

   組織人として仕事を続けていくためには、一定の忍耐は不可欠だと考えがちではないでしょうか。それは、一心に頑張ってきたことで、徐々に給与や職位が上がってきたからでしょう。

   少し厳しい見方をすると、その認識はすでに時代遅れと言わざるを得ません。日本的雇用と言われる年功序列・終身雇用が崩れてきているからです。今の若手社員は、人生100年時代を生きる世代。職業人生が60年から80年にも渡るのですから、1つの企業で一生働き続けるイメージは持っていません。

   また、若手世代は、学校でのキャリア教育もしっかり受けてきます。自分の将来のキャリア希望を思案したうえで、入社しています。かつての新入社員が「就社」意識であったのに対し、今の新入社員は「就職」意識に変わっているのです。

   優秀な若手ほど自分がこの会社で、選んだ仕事のプロフェショナルとして成長できるか否かが大事。市場価値を持った人材へできるだけ早く成長したいと、望んでいるのです。

   よって、新入社員が今の仕事を通じてやりがいのある仕事が実現できるという「成長予感」を持てるよう、マネジメントする必要があるのです。

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