「高すぎる昼食」問題、各国で...日本はまだ「お手頃」なほう?
「ランチフレーション」がビジネスパーソンを悩ませているのは米国だけではありません。
フランスでは、スターバックスのフラペチーノが5.95ユーロ(約830円)、サンドイッチが5.5ユーロ(約770円)など、日本と比べてグンと高額です。スタバで飲み物とサンドイッチを食べたら1500円以上するなんて......。気軽に立ち寄れない雰囲気です。
シンガポールや韓国などアジア諸国でも、「高すぎる昼食」が問題になっています。
シンガポールではランチの定番食「チキンライス」が、韓国では「冷麺」の価格がそれぞれ高騰して「ランチフレーション」のワードが飛び交っているとのこと。
日本ではまだなじみの薄い「ランチフレーション」ですが、コロナの波よろしく「ランチフレーション」の波も襲ってくるのでしょうか?
たしかに、久しぶりに再開したなじみの店に行ってみたら、ランチセットの値段が微妙に上がっていたり、以前はセットに含まれていた飲み物が別料金になっていたりなど、外食が値上がりしていることに気づきます。
それでも、まだ他国に比べたら「お手頃」なのが日本のランチ代です。海外から日本に訪れる知人が一番驚くのが「日本のランチ代の安さ」で、バラエティに富んだ「定食」やコンビニのおにぎりやサンドイッチ、お寿司などの安さに、「日本はサラリーマンにとって天国だ!」と感動しきり。
じっさい、私もロンドンから帰国した時、毎日コンビニのお寿司やおにぎりを食べながら、「日本のコンビニすばらしい!」「たった398円でこんなに美味しいお寿司が食べられるなんて、幸せすぎる」と興奮しすぎて、同僚にあきれられていました。
コンビニが存在する限り日本のランチは安泰だと、信じたいものです。
それでは、「今週のニュースな英語」は、「lunchflation」に関連する表現を紹介します。
The cost of my lunch is going up
(ランチの費用が上がっている)
I bring leftovers form home
(自宅から残り物を持参している)
leftovers:残り物、食べ残し
Starbucks raised prices last month
(スターバックスは先月値上げをした)
I spend around $15 a day for lunch
(だいたい昼食に15ドルくらい使っている)
この先インフレが加速するにつれて、「ランチ代」もどんどん値上がりするのでしょうか......。報道を見る限り、「外食をあきらめて残り物を持参する」「カップ麺を食べる」といった「処方箋」が万国共通の様子。めぼしい対策がないなか、福利厚生に「ランチ代補助」が加わる日が来るかもしれません。
(井津川倫子)