ポストジョンソンの本命ピンチ?! 義父は「インドの大富豪」イケメンセレブを襲ったまさかの「放送事故」(井津川倫子)

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   辞意を表明したジョンソン英首相の後継レースで、「本命」と有力視されているのが若干42歳の「イケメン」スナク前財務相です。

   インド系の両親の下に生まれ、2年前までは無名だったスナク氏ですが、コロナ禍の大胆な経済政策で手腕を発揮。首相に就任すれば、英国初の「アジア系首相」になるとあって、注目を集めています。

   「さわやかなイケメン」のスナク氏は、大富豪の妻とのスーパーセレブぶりでも有名ですが、なんと、先日行われたオンライン討論会でのミスが「まるで放送事故」だと、話題になっています。

  • ジョンソン英首相の後継レースで注目のスナク氏とは(写真はイメージ)
    ジョンソン英首相の後継レースで注目のスナク氏とは(写真はイメージ)
  • ジョンソン英首相の後継レースで注目のスナク氏とは(写真はイメージ)

次期首相に一番近い男 スマートさがウリのはずが「笑い者」に?!

   大胆なパフォーマンスとぼさぼさの金髪がトレードマークのジョンソン英首相は、見かけによらず(!)名門オックスフォード大学を優秀な成績で卒業したスーパーエリートです。

   さえないふるまいは庶民派を演じるための「演出」だと言われていますが、そんな強烈な個性のジョンソン氏の後任は影が薄くなるかと思いきや、さすが英国政界は「役者」の層が違います。後継レースのトップを走るスナク前財務相の輝かしいプロフィールが、ジョンソン氏をはるかに上回るエリートぶりだと、注目を集めています。

   東アフリカから移住したインド系の家系に生まれたスナク氏は、英オックスフォード大学卒業後に米スタンフォード大学でMBAを取得。「インドのビルゲイツ」とされる超大富豪の父を持つ奥さまもスタンフォード大でMBAを取得した起業家という、筋金入りのセレブ一家です。

   ゴールドマンサックスやヘッジファンドなどの金融機関で活躍後、2015年に政界入りしたスナク氏は、たった7年で首相の座を狙うまでに躍進。42歳という若さと笑顔はじける「イケメン」ぶりで、「新しい英国の象徴」だと期待されているようです。

   ところが、「大富豪」「イケメン」「超エリート」と何拍子もそろい、「非の打ちどころがないスマートさ」がウリのスナク氏が、先日行われた候補者討論会で手痛いミスを犯すというハプニングが起きました。大富豪のMBA保持者が放った予想外の一撃に、英国民も腰を抜かしてしまったようです。

Rishi Sunak roasted for mistaken spelling of 'campaign'
(リシ・スナク氏が「キャンペーン」のスペルを間違えて酷評されている:英ネットメディア)

Rishi Sunak mocked over mis-spelling on Conservative leadership campaign
(リシ・スナク氏が保守党首選でのスペルミスで笑い者になっている:英ITVテレビ)

    ハプニングが起きたのは、保守党首選序盤でのオンライン討論会でのこと。自らを「perfectionist」(完璧主義者)と評しながら、堂々と自己アピールを続けるスナク氏の背景に掲げられたスローガンのなかで、肝心の「campaign」(キャンペーン:選挙運動)のスペルが「campiaign」になっていたのです!

   しかも、皮肉なことに視聴者に「campiaign」のミススペルがさらされるなか、「事故」に気がつかないスナク氏が、自分のことを「弱点があるとすれば『細かいことに気がつきすぎること』」と宣言するという、まるでコントのような展開が繰り広げられました。

   そんな展開に、「I thought it had to be a joke」(冗談かと思った)と人気作家がコメントするなど、まさに「事実は小説よりも奇なり」を証明したハプニング。「スペルの間違いに気がつかないスナク氏が、『能力の高さ』『まじめさ』をアピールしたところで、果たして有権者の心に響いただろうか」という、政治評論家の皮肉が印象的でした。

kaisha_20170303104637.png
井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
姉妹サイト