きょうは50代のSさんがいらっしゃっています。
「2020年頃からあまり明るいニュースがなく不安なニュースばかりです。経済の悪化も一時的なことではなくこのまま続きそうですね。いろいろな情報を目にするだけでも疲れてしまいます。解決策がないことも多いので、先が見えないことも不安です」
不安になったら、悪い状態も想定してみる
昨今、ニュースを見ると先行きが不透明なこと、不安なことばかりです。明るいニュースがあってもすぐに埋もれてしまう状態です。Sさんだけでなく、多くの人が不安になってしまうと思います。私もどうしようもなく、不安になることもありますよ。
「このまま円安が進んだらどうなるんだろう、どうしよう不安だ」
こう考えるよりも、自分にはどんな影響があるのかを考えてみてはいかがでしょうか。
たとえば、バナナ1本1ドルだったとしたら、1ドル110円と130円では20円差がありますよね。日本は小麦や大豆など多くの食料品を輸入に頼っているので、実際スーパーなどの食品価格に影響が出てきているのです。
「食費が高くなったから困る」と嘆いているだけよりも、理由を理解してみると、心が落ち着くかと思います。私は今、ドル建ての保険でひと月100ドル支払っています。支払額がかつては8000円の頃もありました。これから1万4000円近くになりそうで本当にイヤです。
でも、支払いがあがることを想定しておくと、「もし1ドル140円になったら、支払いは1万4000円か」と前もって心構えをしておくことができます。不安がなくなるわけではありませんが、気持ちの安定にはつながるのではないでしょうか。
保険の特性上、受け取り時期には円安の方が得だったりもします。保険のことだけを考えると「受け取り時期には、円安になっているといいな」と思うこともありますよ(笑)。
ニュースを見て暗い気持ちになったら、自分にはどんな影響があるのかを調べてみてはいかがでしょうか。ただ、不安の種類は人によって違うので、調べすぎるともっと不安になってしますタイプは逆効果かもしれません。
鵜呑みにせず、自分なりに調べて理解を
インターネット、スマートフォンの普及によって、私たちは毎日多くの情報を目にするようになりました。どれが正しくて、どれが間違っているかはなかなかわかりません。
そこで、3つのメディアリテラシー「情報を曲解せず真意を読み解けるようになるため」、「情報を鵜呑みにせず精査できるようになるため」、「情報の扱い方を誤りトラブルに巻き込まれることを防ぐため」が重視されるようになりました。
サイトに情報を載せているのは人間です。発信側と受け取り側では同じ情報に対して、「捉え方」が異なることもあります。
受け取り側の主観が入ってしまうこともあるので、反対意見も読んでみるなどして情報を精査することが必要です。私も多数派に引っ張られることはよくありますが......まずは書いてあることを鵜呑みにせず、自分なりに調べて内容を理解することも大事なのではないでしょうか。
自分の考えに固執しすぎないこと
情報を丸々信用するのではなく自分で考えることが必要ですよ、とお伝えしましたが、本当に100%正しい情報をつかむことって難しいと思います。
たとえば、インターネットで「Tシャツ」を検索すると、同じようなTシャツの広告がたくさん表示されますよね。このように、自分が検索したワードに近いものが、ターゲティング機能によって表示されやすくなってしまいます。
間違った情報だとしても、同じ内容のものを何度もみると、「それが正しい情報」だと錯覚してしまいます。このようなことから、正しいと思った情報も「あれ、違うかも」と思ったら考えを改める、自分の考えに固執しないことも必要なのかもしれませんね。
情報社会だからこそ、一人ひとりの「考える力」が重要なのではないでしょうか。
(ひろ子ママ)