深刻な電力不足...非常事態の解決に政府が原発再稼働を表明 ホントに動かす、動かさない?

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「貧すれば鈍する」!?

   仕事でフクシマを訪ねる機会が多く「反原発」を訴える、ある経営者は、岸田首相が「電力の逼迫」「エネルギーの安定供給」を理由に9基の原発を再稼働することを表明したことに、「貧すれば鈍するだな」と、つぶやきました。

   最大9基の原発を稼働することで、日本全体の電力消費量のおよそ1割に相当する分を確保できるそうです。

   再稼働に賛成の人の多くは「安全性の確保が大前提」と前置きしますが、「背に腹は代えられない」と言います。

   再稼働させる原発は、関西電力の美浜原発(1基)と大飯原発(2基)、高浜原発(2基)、九州電力の玄海原発(2基)と川内原発(2基)、四国電力の伊方原発(1基)と、いずれも西日本です。これらの電力会社はおそらく、今回「お墨付き」を得たことで、ほぼ間違いなく再稼働に踏み切るのではないでしょうか。

   とはいえ、仮にせっせと広域融通したとしても、東北、東京、中部の3電力のエリアの予備率は厳しいと言わざるを得ない状況が続くように思います。

   ちなみに東京地裁は7月13日、東京電力の福島第一原子力発電所事故を巡る株主代表訴訟で、旧経営陣4人に対して、東電に計13兆3210億円を支払うよう命じる判決を言い渡しました。

   裁判の賠償額としては過去最高だそうです。東電は13兆円超を手にしますが、旧経営陣はその金額を支払わなければなりません。今冬、これらの原発を再稼働させて、万が一事故が起きて、福島第一原発事故のようなことが起こったとしたら、そのときは国がきちんと責任をとってくれるのでしょうか?

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