「Z世代」と呼ばれる日本の将来を担う若者たちの4人に1人が「生涯独身でいるとメリットのほうが大きい」と感じていることがわかった。
大手人材サービスのマイナビ(東京都千代田区)が2022年7月6日に発表した「マイナビ ライフキャリア実態調査2022年版(ライフ編)」で明らかになった。
少子高齢化が進むニッポン、どうなる?
デジタルネイティブのZ世代は社会への関心が高い
「Z世代」とは、もともとはアメリカから伝わった世代分類を指す言葉で、「ジェネレーションZ」から生まれた。Z世代の定義は人によって差があるが、1995年前後~2010年前後に生まれた世代を指し、10代半ば~20代後半といわれるのが一般的だ。
マイクロソフトがWindows95を1995年8月に発売して以降、つまり、家庭にパソコンが本格的に普及しはじめてから生まれた世代で、本当の意味でのデジタルネイティブなのだ。ITリテラシーが非常に高く、SNSやWebメディアを介しての情報収集、情報発信、人とのつながりを得意としている。
また、Z世代は、それ以上の年齢の世代と比べ、社会問題への関心が強いといわれる。子どもの頃に東日本大震災を経験、SDGsに代表される環境問題への取り組みや、LGBTQなど多様性に関する情報にも若いうちから触れているためとされる。
さて、そんなZ世代の結婚観はどういったものなのか。
調査では、全世代の未婚者に対して「生涯独身であること」について考えを聞いた。すると、「メリットのほうが大きいと思う」という人が7.3%、「ややメリットのほうが大きいと思う」という人が12.7%で、「メリットのほうが大きい」と考えている人は合計で20.0%となった=図表1参照。
世代別で最も「メリットのほうが大きい」と感じている人が多いのはZ世代の25.8%で、4人に1人が「生涯独身のほうがよい」と考えていることがわかった。男女別でみると、男性が27.8%、女性が24.1%で、男性のほうがやや多い傾向となった=再び、図表1参照。
少子高齢化がどんどん進み、2060年には人口が3割減って8600万人に、5人に2人が65歳以上になると予測されるなか、若い世代の結婚観がこれでよいのだろうか。