オンラインを活用、企業側の「囲い込み」作戦
就職活動を継続中の学生は42.3%と、前月より20ポイント下がり、5割を切った。また、就活を終了した学生も55.1%に達し、終盤戦の様相を呈してきた。
それに応じて、「企業側の囲い込み」も激しさを増している。「内定先企業から懇親会などフォローがあったか」を聞くと(複数回答)、「懇親会(オンライン)」(39.5%)、「懇親会(対面)」(26.4%)、「先輩社員との面談(オンライン)」(22.6%)、「先輩社員との面談(対面)」(11.9%)、「人事担当者との面談(オンライン)」(25.6%)、「人事担当者との面談(対面)」(14.1%)と、オンラインを積極的に活用して内定者に活発に接触してきていることがわかる。
なかには、いよいよフィニッシュ段階に近づいたのか、「内定者専用のSNSを案内された」(12.9%)、「誓約書の提出を求められた」(25.7%)、「就職活動の終了を依頼された」(6.1%)という学生が増えてきた。
なお、「誓約書の提出」や「就職活動終了の依頼」は就活学生を悩ませる「オワハラ」(就職活動を終わらせることを強要するハラスメント)として、最近、社会問題になっている行為だ。企業側にコンプライアンス遵守を求めたい。
調査は2022年6月24日~6月30日、23年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生469人を対象にインターネットでアンケートした。文理男女別の回答格差をなくすためにウエイトバック(母集団の構成比に合わせて集計する方法)を行った。
(福田和郎)