米インフレ動向に株価が右往左往 ドルの一段高、あるかも?(7月4日~8日)【株と為替 今週のねらい目】

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   米国のインフレ動向が不安定だ。それによる景気悪化の懸念が後退する気配がなく、東京株式市場の日経平均株価も米国株の影響を受けやすい状況が続いている。日米の金融政策の違いから生じている金利差の拡大によるドル買い・円売りという構図に変化はない。

   ドルの一段高の可能性もあり、米インフレの動向がそのまま株価を左右する。どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • 米国のインフレ動向が株価を左右する状況が続いている
    米国のインフレ動向が株価を左右する状況が続いている
  • 米国のインフレ動向が株価を左右する状況が続いている

東京株式市場 ETF配当金支払いで換金売りを予想

日経平均株価予想レンジ:2万5500円~2万7000円

2022年7月1日(金) 終値 2万5935円62銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値の重い展開か。

   前週の東京株式市場の日経平均株価は、反落した。米国のインフレ動向に振り回された米国株の影響を受け、日経平均株価は2万6000円を割り込んだ。

   今週の日経平均株価は、上値の重い展開が続きそうだ。前週末に米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が大きく上昇したことで、週初は反発が期待できそうだ。

   ただ、需給面では7月初旬のETF(上場投資信託)の配当金支払いのための換金売りが予想される。また、材料面でも米国のインフレ動向が不安定なことに加え、景気悪化の懸念が後退していないため、米国株安の影響を受けやすい状況が続くだろう。

   今週は8日の米国6月の雇用統計を始め、重要な経済指標の発表が相次ぐ。十分に注意が必要だ。

東京外国為替市場 重要な経済指標の発表が続々

ドル・円予想レンジ:1ドル=134円00銭~137円50銭

2022年7月1日(金)終値 135円19銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが底堅い動きか。

   前週のドル円相場は、ドルが上値を切り上げる動きとなった。7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.75%の追加利上げが実施されるとの観測が強まり、ドルは一時1ドル=137円と約24年ぶりの高値を付けた。

   ただ、米経済指標が市場予想を下回り、インフレ懸念が後退したことで米長期金利が低下、ドル買い・円売りが大幅に縮小し、ドルは1ドル=134円台後半に下落した。

   今週のドル円相場は、ドルが底堅い動きになりそうだ。1ドル=137円に近づくと実需のドル売りや利益確定売りで上値が重くなっている。ただ、日米の金利差拡大によるドル買い・円売りという構図に変化はなく、米国のインフレ動向によっては、ドルの上値が切り上げられる可能性は高い。今週は重要な経済指標の発表が多く、内容によってはドル一段高の展開も考えられよう。

   経済指標は、国内では5日に5月の毎月勤労統計調査、7日に5月の景気動向指数、8日には5月の家計調査と6月の景気ウォッチャー調査などの発表が予定されている。

   海外では、5日に米国の5月の製造業受注、6日に米国の6月のISM非製造業景気指数、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(6月14~15開催分)、7日に米国の6月ADP雇用統計、米国の5月の貿易収支、8日に米国の6月の雇用統計と5月の消費者信用残高などの発表が予定されている。

(鷲尾香一)

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