上場企業の財務諸表から社員の給与情報などをさぐる「のぞき見! となりの会社」。今回取り上げるのは、東証プライム市場に上場するテラスカイです。
テラスカイは2006年創業。2014年に米Salesforce社と資本提携し、2015年に東証マザーズに上場。2018年に東証一部に市場変更。Salesforceのコンサルティングパートナーとして、国内トップクラスの導入実績を誇る会社に成長しています。
売上好調も今期は最終赤字に転落見込み
それではまず、テラスカイの近年の業績の推移を見てみましょう。
テラスカイは16期連続増益中で、ここ数期の売上高も急速に伸びており、2018年2月期からの4期間で2.6倍もの成長を遂げています。
一方、営業利益は増加傾向にあるものの、営業利益率は期によって大きく上下しています。2019年2月期には本社および名古屋支店の増床移転を行ったこともあり、営業利益率は1%台に減少しましたが、2020年2月期には7.8%まで改善しました。
2022年2月期は新たに設立したテラスカイ・テクノロジーズの費用がかさみ、営業利益率は5.2%に減少しました。こちらの新会社ではリスキング(職業能力の再開発)で育成したエンジニアを企業へ派遣するサービスを展開しています。直近ではエンジニア育成費用が先行して大幅な赤字計上となるものの、中期的に大きな収益を生みだす事業と見込んでいるようです。
テラスカイの2023年2月期は、拡大するクラウド市場、増加する案件数に対応するため、引き続き積極的な人材採用を計画中です。このこともあり、業績予想は、売上高が前期比26.1%増の158億5800万円と伸長する一方、営業利益が同99.4%減の400万円、最終損益は2億2300万円の赤字となる見込みです。