時短勤務の人が出張したい、と立候補 「出張する余裕あるなら普段の仕事も...」上司発言は正論か「差別」かどうかで大激論...専門家に聞いた(2)

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「時短を認めながら、後ろめたさを感じさせている職場が多い」

ちゃんとした気持ちで出張に!(写真はイメージ)
ちゃんとした気持ちで出張に!(写真はイメージ)

――時短勤務者は、いつもつらい心境に置かれながら仕事をしている人が少なくないわけですね。

川上さん「そのとおりです。時短勤務は、他の人と比べて特殊です。しかし、事前に職場の了承を得ている限り、本来であれば後ろめたさを感じる必要などないはずです。それでも、同僚たちが勤務している中、自分だけ早く帰るシチュエーションに対し、3割の人は心情的にどうしても後ろめたさを感じてしまうということなのかもしれません。
ただ、見方を変えれば、時短勤務を認めながら、働き手に後ろめたさを感じさせている職場が3割くらいあるということです。投稿者さんの職場も、時短勤務のメンバーに対し、『子育てに協力しようという気持ちが激減した』とか『尻拭いはしない』といった言葉が出ていることから、周囲に気兼ねなく時短勤務ができる職場ではないように映ります」

――回答者の多くは、時短勤務の女性に対して、出張に行ける余裕があるなら毎日の仕事も定時まで働けばよい、とか、出張を観光旅行と勘違いしていると憤っています。

川上さん「時短勤務であっても、出張期間中だけ時間調整することが可能な場合もあると思います。出張に行けるのなら日ごろから定時まで働けばよい、というのは極端な意見ではないでしょうか。
時短勤務であっても、それで職場が順調に回っているのであれば何も問題は起きないはずです。極端な意見が出るのは、時短で働くことで周囲に迷惑がかかる状況があるからだと思います。その状況自体は、間違いなく職場として問題です。
一方、出張を観光旅行と勘違いしているとしたら、その甘い認識に憤りを感じるのは当然のことだと思います。ただ、時短勤務で周囲に迷惑がかかることと、出張を旅行と勘違いしている認識の甘さとは、別の問題として分けて考える必要があります」

   今回の時短勤務女性の働き方の話題について、川上さんのアドバイスも熱を帯びました――。<時短勤務の人が出張したい、と立候補 「出張する余裕あるなら普段の仕事も...」上司発言は正論か「差別」かどうかで大激論...専門家に聞いた(3)>にまだまだ続きます。

(福田和郎)

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