日米欧で使われるカネカのGreen Planet(R)
近年、マイクロプラスチックによる海洋汚染が世界的な社会問題となっている。生態系への影響が懸念されていることが、その背景にあるが、Green Planetは海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」を取得しており、海洋汚染の低減に大いに貢献すると期待されている。
環境保全の取り組みで先行する海外で、Green Planetは米国では2018年3月に米国食品医薬品局(FDA)の食品接触物質に登録。19年には欧州委員会の食品接触材規則に掲載されたことで、フルーツ・ベジタブル袋などのドライフード用途や、ストローやコップ、カトラリーなどの全食品接触用途で使用可能となっており、カネカは今後、欧米はもちろん世界中での事業展開をさらに加速させるとしている。
国内でも、Green Planetはすでにさまざまな企業で採用されている。たとえば、コンビニ大手のファミリーマートの一部店舗では弁当や丼のスプーン、またセブン-イレブンでは「セブンカフェ」のストローに使われている。さらに伊藤園の「お~いお茶」の紙パックストローやJALグループの商社JALUXの空港店舗のショッピングバッグ、直近では東急ホテルズで採用された歯ブラシもそれだ。
脱プラスチックの対象製品には、フォーク、スプーン、ナイフ、マドラー、ストロー、ヘアブラシ、櫛、かみそり、シャワーキャップ、歯ブラシ、ハンガー、衣料用カバーの12品目の「特定プラスチック使用製品」があがる。
こうした製品を扱う事業者は、総菜などを取り扱うスーパーやコンビニなど小売業や、飲食業や宿泊業、クリーニング業など多岐に亘る。飲食業では、持ち帰り専門店やデリバリー業者も対象とされる。経営体力があり、すぐにでも「脱プラ」を進められる大手企業だけでなく、今後は街の商店レベルにも広がることが想定される。
経済協力開発機構(OECD)の最新データでは、2019年の世界のプラスチック廃棄物は3億5300万トンと、2000年の2.2倍に達した。このうち日本は800万トン。一人当たりの廃棄量は米国に次ぐ世界2位だけに、まさに「ALL日本」で削減に取り組まなければ、なかなか減ってはいかない。まだまだカネカ生分解性バイオポリマー 「Green Planet(R)」の出番は増えていくはずだ。
(会社ウォッチ編集部)