岸田政権の物価対策「節電ポイント」、一石二鳥狙いだが...エコノミストの評価厳しく「脱炭素化に逆行」「熱中症」増やすのでは

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普段から節電に努めていた人ほどポイントをもらえない...

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岸田文雄政権の「節電ポイント」は一石二鳥の妙案に見えたが...

   ヤフーニュースのヤフコメ欄では、ソニーフィナンシャルグループのシニアエコノミスト渡辺浩志氏が、節電ポイントを稼ぐために、ガソリン、ガス、灯油などの利用が増えたら、世界的な脱炭素化の動きに逆行するとして疑問視した。

「電気を節約しても、代わりとなるガソリン、ガス、灯油等のエネルギー価格も高騰しているため、家計の負担軽減や物価対策としての効果はあまり期待できません。普段から節電に努めていた人ほど節電余地が小さくポイントを得にくいという不公平感も残ります」

   法政大学大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)は「行き過ぎた節電にならないだろうか」と疑問を投げかけた。

   そして、「夏の電力需要がひっ迫する可能性があり、それに対応したものであろう。しかし、こうして政府が音頭をとることで、この節電行為が自己目的化されてしまい、必要な時に節電を行うことを招くことになってしまっては問題があるのかもしれない」と指摘する。

   また、もし、この夏も猛暑となり、「熱射病で健康を害して亡くなるようなことでも起こればそれは取り返しがつかない。ここには電力不足に対する政府の政策的な問題があるのかもしれない。長期的で安定した電力供給の道筋が示されることが必要ではないだろうか」と、一過性ではなく、安定した電力供給を目指すべきだと強調した。

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