PER 19.7倍、飛びつくほど割安ではないけれど......
【長期的な視点での分析】
長期的に見れば、インフラの一種である鉄道は、少なくとも消滅することはなく、同様にそれを利用した物販やホテルも安定した業績を出せると考えます。不動産業も、沿線の開発に合わせて展開でき、高い価値のある土地を自らで創出し、保持できることは長期的にやはりプラスであると考えます。
懸念点があるとすれば、日本の人口減少です。上で記したように、鉄道は固定費が高く、利用客が減ったからといってかかる費用はあまり変化しません。そのため、今回のように利用者が減ると売上が大きく減ったのに費用があまり変化しないため大赤字になるといったことがあります。鉄道というビジネスの形態的にいくら効率化を図ろうとも、費用削減には限界があります。
そのため、利用者数減少は利益に直に響きます。西日本は京阪神といった大都市圏を有しているので、20~30年で赤字に転落するとは考えづらいものの、右肩上がりの業績が続くというのは難しいように感じます。
【株価分析と投資判断】
コロナ禍前は1株9000円を超えていましたが、コロナによって一時4500円程度まで下落し、その後6500円程度まで回復するも、9月1日に公募増資の決定により、また下落し、現在は1株4700円となっています。PER(株価収益率)は19.7倍で、飛びつくほど割安ではないように思えます。とはいえ、これから市場動向が良くなると予想できるため、コロナ禍前の9000円は難しくとも上向く可能性は十分にあると考えます。
損切ラインを4500円程度に設定し、安全を取って100株の買い判断としました。来期の決算の結果によって増資、あるいは手仕舞いを視野に入れています。
西日本旅客鉄道(9021)
年初来最高値(2022年3月24日) 5280円
年初来最安値(2022年3月 9日) 4631円
購入時の株価(2022年6月17日) 4734円
取得株数 100株
プロフィール
昨年20歳の誕生日を迎え、念願の投資家デビューを果たした。個別株を単元未満で細々と取引しています。趣味は映画観賞、最近の推しは「ドライブ・マイ・カー」。企業分析バトルではせっかくのデモなので、自分の力を恐れることなく試したいです。
株式投資を行うには欠かせない、企業の財務などの指標を分析するスキルを身につけるために参加。単なる株式売買による利益を得るだけでなく、会社の安定性や将来性を自身で判断できるようになりたい。
企業分析バトル(株式投資)大学対抗戦 競技ルール
・月200万円の投資金額を上限に、銘柄(企業)を選び分析するバーチャル投資とする。
・投資対象は、国内上場企業の現物取引。
・株式の売買価格は任意の時間の価格とする。
・競技期間は6か月。順位は、投資した銘柄(企業)の運用・売買で得た6か月の合計の利益額で決める。
学生投資連合USIC
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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