仕事のコツは自己理解である
筆者である私は、お金を生み出す人の特徴に、「柔軟性」があると考えています。そういう人は、目標自体を変更することに、躊躇がありません。
以前、ベンチャー企業を相手にコンサルをしたときのエピソードです。役員に近い上級管理職のマネジメント層から「ウチの社長は方針がすぐにブレる」「社長の方針に一貫性がない」と非難の声が上がったことがあります。
社長は、会社を上場に導いた業界では注目を集めていた人物でした。しかし社長には、「自らがブレている」「方針に一貫性がない」などの認識がありません。計画通りにいかないことは当然であり、そこには理由が必ず存在し、柔軟に対応すればいいという考えです。実行不可能なことを追いかけても、時間のムダになると思っています。
ロボットがルーティン作業をこなすことは簡単かもしれませんが、人間はそうはいきません。「目標はその通りにはいかないし、柔軟に対応することが大切だ」と気づくだけでビジネスの達成度は大きく変わるはずです。
本書は、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝えたベストセラー『起業1年目の教科書』の著者が提唱する「お金の原理原則」を説いた本。シンプルにお金の本質を知りたい人にとっては、参考になるでしょう。
(尾藤克之)