中古の個人売買は個人情報漏えい怖い
ところで、今回の調査で目を引いたのは、自分のスマホを家族や友人に譲った人が2.1%、オークションサイトやフリマアプリで売却した人が1.8%いたことだ。また、オークションサイトやフリマアプリから買った人が10.4%と、個人売買の経験者が一定数いることがわかった。
MMD研究所では、「中古スマホに潜むリスクをきちんと把握して」と、こう警告している。
「おサイフケータイ対応端末に搭載されている『FeliCaチップ(ICカード)』の情報は利用者自身では初期化できません。自身が利用している通信キャリアの店舗の専用機器で初期化する必要があります。初期化せずに家族や友人へ譲ったり、フリマアプリなどで販売したりすると、次の利用者はおサイフケータイを利用できない、ということになります」
「個人情報の漏えいが気になるのなら、データ消去ソフトを導入している買い取り・販売店に預ける、キャリアに下取りしてもらう、もしくはキャリアに赴いて専用機器でデータを初期化してもらうことが必要です」
なかでも、おサイフケータイは個人売買の危険性の一例だ。MMD研究所では、
「中古スマホ売買に対するハードルは低くなった今こそ、スマホ端末内に個人情報を残したまま売買するリスクを知り、どのような手段で個人情報を消去すればいいかの知識を身につける必要があります」
と、呼びかけるのだった。
調査は2022年4月21日~4月24日、スマホを所有する18歳~69歳の男女1万人を対象に行い、そのうち中古スマホを持っている500人に集中的に聞いた。
(福田和郎)