米ドル円相場は、円安が止まらない。2022年6月13日、ついに1ドル=135円を超え、約24年ぶりの円安水準となった。15日には135円台後半となり、140円台が目の前に迫ってきた。
FX大学対抗戦 第3節(2022年6月13日週)、北海道大学金融研究会チームは「わかりやすい相場だった」と、ようやく1万円以上の利益を上げたと、ガッチリ! 同志社大学の岩瀬颯汰さんは、米ドル円と英ポンド円で勝負。取引回数をジワリと増やすなど、週初めの躓きをカバーしてプラスにつなげた。一方、好スタートを切った一橋大学 チームmagisだったが、ユーロ/ポンドで思わぬ落とし穴にはまって......。
ようやく1万円以上の利益を上げた!(北大金融研究会 チーム)
みなさん、こんにちは。今週(2022年6月13日週)も外国為替市場は大きく動きました。私はこの一週間で、ようやく1万円以上の利益を上げることができました。先週の結果は私だけ明らかに(悪い意味で)ケタ違いの結果で、まだ3週間目ですがすでに追いかける側になってしまいました。並び立てるよう、急ピッチで実力を伸ばしていきたいです。
◆ 今週の取引
・6月13日(月)
この日、ついに米ドル円が1ドル=135円を超えました。円安はなかなか止まらないですね......。このドルを買えば儲けられた状況で、私は朝ドルを買うことができました。明らかに上昇トレンドで、135円まで行きそうだなと。感覚的なものでしたが、そう思いました。ですが、損切ラインだけ設定して授業に出たところ、思ったよりも135円越えが早く、またすぐに反転したので、授業が終わった頃には損切り。逆指値を注文しなかったことが悔やまれます。まあ1lotだけだったのでそこまで痛くはないのですが......。
・6月15日(水)
FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げ決定した日です。最近は為替に関するニュースが尽きませんね。そして、私は利上げするなら円安が進行するはず!と思ってチャートに向かったのですが、実際はドル売りの流れでした。大幅利上げで景気後退を恐れて皆売りに走ったのでしょうか。理由はどうあれトレンドには逆らえないので、ドル売りでポジションを持ちました。とはいえ、いつ上がってもおかしくないという気持ちで損切りを早くできるよう心掛けてトレードしました。
・6月17日(金)
日本が金融緩和の続行を表明して、今度は円安が一気に進みました。チャートがとんでもないことになってました。(笑)当然、トレンドは円売りの流れで、今度はドル買いでポジションを持ちました。
◆ 全体を振り返って
ついに一週間で1万円以上を稼ぐことに成功しました。とはいえ、市場がわかりやすかったという追い風あってのことなので、気を緩めず頑張っていきたいと思います。
反省点としては、やはり利益確定のラインを引けてないことでしょうか。損切りラインはできる限り引いているのですが、利益確定はどこまでいくのかわからず、結局は中途半端なところでポジションを手じまいしてしまいます。まだまだ、勉強あるのみですね。
前週からの損益 プラス1万3590円
6月18日現在 101万4660円
◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
利食いのタイミングはなかなか難しいですよね。とりあえずは直近のレジスタンスライン・サポートラインを引いてみて、他の人がどこで利食いをしたがるのか、どこで逆ポジションを狙っているのかをイメージしてみると良いと思います。
そうするとおのずと、利食いをしておいたほうが良さそうなポイントが見えてくるかなと思います。どこまで行くかわからないというのは、もう少し利を伸ばしたいという気持ちも表れているのかなとも思いますが、取引レポートを読む限り相場について行こうと右往左往しているところもあるのかなとも読み取れます。
今からどんな値動きが想定されるのかイメージを持つことで、どのパターンの時にどう対処するか整理しておけば冷静に立ち回れるかと思います。
次の値動きのイメージを何パターンか持つ、ぜひやってみてはいかがでしょう。
Xトレードは初挑戦。今まではファンダメンタルを基礎とした株式投資を行っていました。今回のFX大学対抗戦では、せっかくのデモトレードということで、テクニカル分析にも挑戦したいです。趣味は映画観賞。最近観た映画の中では「ドライブ・マイ・カー」が推し。
北大金融研究会(HFAC)所属。投資は積立投信から始め、半年ほど経つ。FXは試しにかじってみたものの1500円の損失を出し、情報の大切さと難しさを体感。今回、もう少しチャレンジしてみることにした。趣味は旅行、写真など浅く広く。プロフィール写真は今年2月に訪問した納沙布岬。
?北大金融研究会
未熟さ露呈 せっかくのお褒めの言葉も...(一橋大学 チーム megis)
北大金融研究会の不破さんにお褒めの言葉を頂いて喜んでおります。(笑) ただ、今週(2022年6月13日週)はせっかくのお褒めの言葉も......。まだまだ未熟な技術に過ぎないということを改めて痛感させられた一週間でした。
今週は先週以来の円安相場が終焉し、どの通貨ペアも予測の難しい相場でした。先週の終わりに保有するポジションをすべて決済したので、新たなポジションを持つためにファンダメンタルズ分析でいろいろと思案しましたが、今週は米国経済の先行き不安が先行するものの、そのことを通貨が如実には反映しないために、それ以降の相場予測が立てられず、ファンダメンタルズ分析をあきらめました。
我々はそこでとにかく、レンジブレイクしそうな通貨ペアを探すことに苦心した結果、レンジブレイクしていたユーロポンドの通貨ペアと明らかに円高トレンドに入ったメキシコペソ円を選択しました。
【ユーロポンド】
欧州中央銀行(ECB)の利上げ以降、徐々にユーロ高が進行する中で、6月14日に日足チャートでレンジブレイクすると、一気にユーロ高に進みました。我々は日足チャートでそれを確認したうえで、翌15日にユーロ買いでのポジションを持ちました。
しかし、その後、ここ一年での高値を付けた後にイギリスが政策金利を1.25%に上昇させるというニュースが入ったのを見て、一気にユーロ安ポンド高が進行しました。ここで損切りしとけばよかったのですが、その前にECBが政策金利を上げた時には一度、ユーロ安が進行した後で急激にユーロ高になっていたので、今回もそのカウンターパートがあると予測してポジションを持ち続けましたが、どんどんポンド高が進行していくのを見て、これ以上の含み損は許容できないと判断してポジションを決済しました。
【メキシコペソ円】
二週間前からメキシコペソを買って利益を上げてきましたが、メキシコペソ安が進行していくのを好機だと捉え、多少のスワップポイントで損するのは覚悟のうえでメキシコペソを売りのポジションで持ち多少の含み益を出しました。
◆ 今週の取引
前週からの損益 マイナス21万3631円
6月18日現在 126万6828円
◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
ユーロは6月9日のECB(欧州中央銀行)理事会で7月に利上げを発表しましたが、その後ドイツとイタリアのイールドスプレッドが拡大したことを受け、15日に臨時理事会を開催し、PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の再投資を適用しました。これは金融緩和に相当するものです。一方、イギリスは16日コンセンサスどおり25bp(ベーシスポイント。0.25%)の利上げをし、声明文はさらにタカ派なものでした。ユーロの弱気な姿勢をみたところでイギリスの政策発表前に逃げられると、もう少しリスクは回避できたかもしれませんね。
あとは、ユーロポンドはボラティリティの大きい通貨ペアでもありますし、証拠金100万円に対して2ポジションでマイナス23万超はロットが大き過ぎます。
資金管理について見直せるとマイナスを見越したうえで安定して収益が出せるかと思いますので、そこを改善できると良いですね。
林檎
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!
週末に挽回! プラス確保(同志社大学 岩瀬颯汰さん)
◆ 今週の相場
今週(6月13日週)は15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)による政策金利発表と16日のBOE(英中央銀行)による政策金利発表、そして17日の日本銀行による金融政策発表に注目していました。
FOMCによる政策金利発表は、14日の情報では50bp(ベーシスポイント。0.5%)の利上げに収まるという情報から高いインフレを制御するために100bp(1.0%)の利上げのような極端な政策に打って出るという情報まで飛び出すなど、各メディアで予測が飛び交っていました。結果としては75bp(0.75%)の引き上げと、大幅な利上げとなりました。ただ、先週(6月6日週)以前のように、米ドル円において円安ドル高の上昇トレンドとならなかった点で市場を見誤りました。
BOEによる政策金利発表では、昨今のインフレ傾向から利上げが妥当であると予測していました。結果としては0.25ポイントの利上げが決まり、政策金利は1.25%に引き上げられました。日銀による金融政策発表では前日にスイス中銀がサプライズ利上げを実施したことから、金融引き締めや利上げに方向転換する可能性も指摘されていましたが、日銀の黒田東彦総裁は引き続きYCC(イールドカーブコントロール) により海外金利が上昇しても対応可能との見解を示し、今後も現行の長短金利操作付き量的・質的金融緩和の維持が続きそうです。
◆ 実際の取引
今週は米ドル円と英ポンド円で取引しました。米ドル円は15日のFOMCによる政策金利発表で円安がさらに進むと考えていたため、13日の時点で、5ミニロットでロング(買い)していましたが予測が外れ、15日に1円の円高になった時点で損切りしました。
しかし17日には日銀による金融政策発表があり、黒田総裁の以前からの動向を顧みて金融引き締めや利上げに方向転換する可能性はかなり低いと考えていたため、16日には再び3ミニロットでロング(買い)しました。結果としては金融政策の方向転換はなく、米ドル円は下降トレンドから上昇トレンドに切り替わったため、17日に利益確定しました。
英ポンド円に関してもBOEによる政策金利発表で利上げが決定されると予測していたため、15日に5ミニロットでロング(買い)しました。結果としては英ポンド円も上昇トレンドが継続し、17日には利益確定しました。
◆ 所感
今週ははじめの取引が損切りでしたので好調なスタートはとはいえませんでしたが、その後の取引は黒字で終わらせることができたので、ひとまず安心しています。今回の損切りを分析し、これからの取引での勝率を上げる糧としたいです。
ただ、個々の取引に意識を取られすぎていては意味がないので、これからも全体的に見たときに黒字であるかどうかを意識して取引していきます。
◆ 今週の取引
前週からの損益 プラス6万7000円
6月18日現在 141万4000円
◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
しっかりと相場の情報をキャッチし、自分なりの仮説を立ててトレードできており、素晴らしいです。FOMC(米連邦公開市場委員会)直後のドル円の動きは、おそらく市場関係者もみな難しかったかと思います。そこの損切りは仕方なかったかなと思うところです。
損切り額も適正かと思いますし、勝率も申し分ないです。今後も安定的に収益が得られそうですね。期待しています!
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。
◆ ◆ アドバイザーのプロフィール
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはフリーとします。
・レバレッジは、25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合は、その時点でリタイアとなります。
・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。