【100万円増額計画】初心者でも!? 飛び出した一橋大 難しいドル円相場で同志社大もプラス、北大は......【FX大学対抗戦 第1節】

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   6回目となるFX大学対抗戦がはじまった。今季は、北海道大学、一橋大学、同志社大学が参戦。インフレ、資源価格の高騰、ウクライナ危機......。外国為替を揺るがす不安材料が山積するなか、元本の100万円をどこまで増やせるか――。6か月後が楽しみだ。

   第1節(2022年5月30日週)から積極的に、24回ものトレードを繰り返した北海道大学金融研究会チーム、メキシコペソ、米ドル、南アフリカランドでスタートダッシュに成功した一橋大学 チームmagis、同志社大学の岩瀬颯汰さんは、まずは米ドル円でそろりとスタート。がっちり、プラスを確保した。

「損切り早く、利食い遅く」守りたいけど...(北大金融研究会チーム)

   【自己紹介】
みなさん、はじめまして。北大金融研究会に所属する不破といいます。今までは株式投資を、ファンダメンタル分析を用いて中長期トレードをしていました。今回、FXで100万円のデモトレードという機会をいただいたので、今までとはまったく逆の、テクニカル分析を用いたスキャルピングorデイトレードで、ジャンジャン取引していきたいと思っています。それでは、これからよろしくお願いします。

   【FX大学対抗戦の目標】
チームの目標最終金額は、倍の200万円!と言いたいところですが、昨年の大学対抗戦を見るに、難しそう...... ということで、ひとまず今月の目標として「大損しないこと」にしました。というのも、私は損切りが苦手でして、ついズルズルと下がりそうと思っているのにも関わらず、ポジションを持ち続けるという悪癖があります。なので、とにかくこの1か月間はこれを矯正するための「損切しまくり期間!」ということでやっていきたいと思っています。

   【今週のトレードの振り返り】
唐突ですが、私の知っているテクニカル指標は、MACD(マックディー)、ポリンジャ―バンド、一目均衡表の3つです。ロウソク足の流れ星、とかハンマーとか有名なものも知っています。今週初め、「意外と知っているし大丈夫だろ」と思い、さっそくスキャルピングに挑戦しました。そして挫けました......。
ポリンジャ―バンドより下であるとか、MACDがゴールデンクロスしたとか、もちろん根拠の一つとしては良いのでしょうけども、だからといって必ず上がる、下がるというわけではない。自分の思ったとおりにいったとしても、どこでポジションを決済すれば良いのか? 慣れた人であれば、こうなれば利食い、逆にこうなったら損切りと、「if」をいくつか持ち、最新のロウソク足の右にいくつかのラインを引くのでしょうけども、どうすれば良いやら......。私のチャートの右側には、真っ暗闇しか広がっていません(笑)

   何はともあれ、今はわからないなりに「損切りを早く、利食いを遅く」を守っていこうと思っています。これも守れたかどうか、正直微妙なのですが......。

   ◆今週(2022年5月30日)の取引

取引通貨は、ドル円。

100万円からの損益  マイナス580円
6月3日現在       99万9420円

◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
目標が大損しないこと、これはとても大切な考え方ですので素晴らしいです。トレードスタイルや勝率によって利益・損切りの幅が変わるので、必ずしも損切りは早め、利益確定は遅めと言うのが正解とは限らないと言うのが難しいところです。まず、ドル円のスキャルピングとなると1回のトレードでどのくらいの利益を目標にするのかを考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
そこからどういう時にエントリーをするとその値幅が取れるのか、シミュレーションをしてみましょう。同じパターンで負けるときはどのくらいで撤退するべきか、とにかくパターン化してそれをいくつも持つと勝率が安定してくるかと思います。
不破さんがご指摘のとおり、リターンが大きいに越したことはありませんが、勝率がある程度高ければ、リスクリターンの比率(エントリー時から、損切りポイント:利益確定ポイントの比率)が仮に2対1で、1回の負けが1回の利益確定よりも大きくても、トータルでは勝てることになります。小さい利益を積み重ねるやり方もあるので、スキャルピングはそういった計算をしながらコツコツ取り組んで行けば良いのではないかと思います。
不破 拓人(ふわ・ひろと)
不破 拓人(ふわ・ひろと)
北海道大学農学部3年生
Xトレードは初挑戦。今まではファンダメンタルを基礎とした株式投資を行っていました。今回のFX大学対抗戦では、せっかくのデモトレードということで、テクニカル分析にも挑戦したいです。趣味は映画観賞。最近観た映画の中では「ドライブ・マイ・カー」が推し。
小松 柊太(こまつ・しゅうた)
小松 柊太(こまつ・しゅうた)
北海道大学教育学部3年
北大金融研究会(HFAC)所属。投資は積立投信から始め、半年ほど経つ。FXは試しにかじってみたものの1500円の損失を出し、情報の大切さと難しさを体感。今回、もう少しチャレンジしてみることにした。趣味は旅行、写真など浅く広く。プロフィール写真は今年2月に訪問した納沙布岬。
▶北大金融研究会

メキシコペソ、南アランドで勝つ!(一橋大学 チームmagis)

   ◆メキシコペソ円で買いのポジションを持った理由
全体的に各通貨ペアにおいて円安傾向であったが、特にメキシコペソ円は日足チャートで見たときにレンジ突破傾向にあった。第一にテクニカル分析によって購入を検討した。また、メキシコペソは政策金利が非常に高く、スワップポイントを見越した購入でもあった。
メキシコは産油国であり、さまざまな資源を持つ国なので資源国として今日のエネルギー事情を加味すると、これからの上昇も見込めた。ウクライナ情勢で資源高が加速するなか、産油国というのは強い。上海のロックダウン解除も石油の需要拡大の要因となり得る。
また現在、米国景気は悪いとの評価が高いが、CPI(消費者物価指数)、ISM製造業総合景況指数などを考えると決して悪くなく、需要の底堅さから景気の上昇が見込める。メキシコペソは米国経済の動向に正の比例関係があることからも購入を検討。これらのファンダメンタルズ分析を考慮して購入した。

   ◆ドル円での取引理由
南アフリカランド円もメキシコペソ円も日足で見ていたので五分足でのテクニカル分析での購入をしようと、ISM製造業総合景況指数発表時に取引を開始したが、早々に損失が970円出てしまったので撤退した。

   ◆南アフリカランド円での買いのポジションを持った理由
テクニカル分析において南アフリカランド円もメキシコペソ円と同様に日足でのレンジを突破しようとしていたので逆指値注文によって購入を検討。南アフリカは金やダイヤモンド、石炭の産出国であり、これらの資源は現在上昇傾向にある。
上海のロックダウン解除で石炭需要が見込めたことも要素。ロシアの石炭が世界的に輸出困難になるなか、石炭を産出することは大きい。しかし、経常赤字やCPI(消費者物価指数)には注視しなければならない。また南アフリカランドもスワップポイントが大きい。これらがファンダメンタルズ分析での検討だ。

100万円からの損益  プラス20万8465円
6月3日現在       120万8465円

◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
いきなり1週間で利率20%超はすさまじく素晴らしい数字ですね。お見事です。
ファンダメンタルズによる分析もしっかりと情報収集をされており、基礎を抑えたトレードと言えると思います。メキシコペソ円、南アランド円はアセンディングトライアングルの上抜け、そしてファンダ状況を考慮してロングで取りに行き、確度の高いところでロットを張れていて良いと思います。
ドル円に関しては、タイミングが惜しかったですね。3日に雇用統計があり、そこの材料待ちの相場でもあったので少し難しかったかもしれませんが、前の週の高値128円付近を上抜けしたあたりで気付いていたら取れたかもしれませんね。
しかし、素晴らしい成績でした。
林檎
チームmagis
林檎
一橋大学経済学部1年
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
R
R
東京医科歯科大学 医学部医学科
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!

そろりと米ドル円で好スタート(同志社大学 岩瀬颯汰さん)

   ◆今週の相場の振り返り
今週(5月30日週)は以前から決定されていたFRB(米連邦準備制度理事会)による量的引き締めが始まり、依然として金融緩和を続ける日本銀行との対応の差により円売り・ドル買いがトレンドとなっていました。
結果として5月30日時点では1米ドル=127円で落ち着いていましたが、翌31日から度重なる円売りで6月1日には130円にまで円安が進みました。4月末から5月はじめにかけて日銀とFRBとの方向性の違いにより一度円安が進んでいたことが記憶に新しかったので、今回の大幅な円安は比較的容易に予想することができました。

   ◆実際の取引
主にスイングトレードで取引をするよう心掛けました。相場の振り返りでも述べたように4月末の金融市場を分析しており今回のQT(Quantitative Tightening=資産縮小)が本格的にはじまるのに合わせてドル高円安になると踏んでいたので、5月30日に取引開始が可能になった時点で、1ミニロットでロング(買い)していました。予想は運よく当たり、2日後には130円と歴史的な円安を記録したので利益を確定しました。6月2日以降は130円で落ち着いていたので、追加のポジションをとることは見送りました。

   ◆所感
念には念を、ということでロスカットを避けるために1ミニロット取引と少額な取引をしましたが、今回のような必然的な事例であれば1ロットで取引しても良かったと思っています。
ただ、ここまでうまく予想が当たることは少ないと思うので引き続き検証を重ね、確率の高い取引をするよう気を引き締めていきます。また、初週ということもあり、メジャーな米ドル円に絞って取引をしましたがユーロ圏がインフレ傾向にあり、ユーロ圏のCPI(消費者物価指数)がBloombergの予想を上回り前年同月比8.1%上昇をマークしている傾向も鑑みて、適宜米ドル円以外のメジャーペアでも取引したいと感じました。

   ◆取引状況

100万円からの損益  プラス2万7000円
6月3日現在       102万7000円

◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
冷静な分析とトレードで素晴らしい成績ですね。直近のクロス円の動きは、ここまで来てもなお日銀の黒田東彦総裁の変わらない金融緩和の姿勢、財務相の円安懸念発言も変わらないところから、岩瀬さんの仰るとおり、わかりやすい動きをしてくれています。ドル円や他のクロス円などにもチャレンジすると、少ないロット数でもトータルで大きな利益を狙えますので、是非他の通貨ペアでもチャレンジしていただければより良いと思います。
今週は重要指標(ECB理事会や米CPI)があるので、そこの動きを注視しつつ、大きな流れに乗っていきましょう。
岩瀬 颯汰(いわせ・そうた)
岩瀬 颯汰(いわせ・そうた)
同志社大学1年
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。

◆ ◆ アドバイザーのプロフィール

ゆかてぃん
ゆかてぃん
兼業スイングトレーダー。2019年からFXをスタート。「コロナ相場」に乗り、最高月利益は3000pips以上。現在ラジオNIKKEIで月に1度出演。CXR投資チャンネルでMCを務める。個人でYouTube活動もしている。
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはフリーとします。
・レバレッジは、25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合は、その時点でリタイアとなります。
・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。
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