「現地の大学で学んだ若者も就労ビザを取れなかった」の声
この投稿に対する回答で多かったのは「気持ちはわかるが60歳からでは海外で働くのは無理」「就労ビザを取るのが難しい」と冷静に諭す内容だった。
「その国で求められている資格やキャリアを日本で取得(医療・介護・土木・農業・ITなど)すればあり得るかもしれませんが、スキル系の就労ビザは年齢が高いほど取得が難しくなります。語学を現地の大学院で勉強し、現地の高校でパートタイムの日本語教師を経験した20代の知人も、学生ビザが切れた後に就労ビザを取得できず泣く泣く日本に帰国しました」
「厳しい事を言いますが、60歳で勤務先や職種を選べるのはごく一部の人たちだけです。日本国内での就職を考えても同じですよね。海外就労になるとその選択肢はさらに狭まります。一般的な60歳をビザまで出して雇ってくれる国があれば奇跡です。(中略)健康面を考えると渡航は早めがよいでしょう。年齢が上がると海外旅行保険さえ入るのが難しくなります」
医療・健康面の配慮も必要だという指摘も多かった。
「現地で、どのような医療・介護保険に加入できるか?いくらかかるか?年金はどうなるか?等も情報収集し検討をお勧めします。年金などは(その国が)日本と社会保障協定を結んでいるか否か?によって異なります」
投稿者は「日本語教師」を希望しているが、実際に海外で日本語教師をしている人からは厳しい報告が相次いだ。
「欧州で日本語教師をしています。(中略)これで生活できるかというと、家賃すらままならないのでは。ビザを取得するなんてとてもとても...。私の所属している語学学校は、採用は既に滞在できるビザを持っていることが前提」「授業は現地語と日本語を使っており、英語は使っていません。(中略)みなさんしっかりした配偶者がいますし、私自身、配偶者の収入がなかったらとても生活できません」
「ニューヨークで30年以上日本語を教えてきたものです。今世紀に入って、日本語学習者の数は激減しています。日本という国の経済力が非常に落ちているので、一昔前のように投資関係のスタッフや弁護士を、会社丸抱えでいわゆる巷の『日本語学校』に通わせる慣習はまずなくなりました。ただ、大学は別。(中略)大学は学歴重視で採用します。修士号を持っておられれば、有利。私のように学士号しか持っていない人間はパートとして週2コマとか4コマもらうのがせいぜいです」