「ぶっちゃけ、ずっと0円で使い続けられても困る」
2022年5月13日、楽天グループの三木谷浩史会長がこんな正直過ぎる発言をして、楽天モバイルの新料金プランから「基本料月額0円」の廃止を発表したが、楽天ユーザーの「0円ユーザー」の7割近くが他社への乗り換えを検討していることがわかった。
通信費・家計見直しサイト「Soldi」(ソルディ)」を運営するエイチームライフデザイン(名古屋市)が2022年5月27日に発表した、楽天ユーザー対象に行った「楽天モバイルの0円廃止に関する意識調査」で明らかになった。乗り換え先の一番人気はいったいどこか?
0円ユーザーの7割、0円以外も4割が乗り換え検討
調査では、まず、楽天モバイルユーザーに月のデータ通信量を聞くと、1GB未満(0円ユーザー)が55.8%と最も多く、次いで1GB以上3GB未満が15.0%、3GB以上20GB未満が13.6%という結果になった=図表1参照。楽天モバイルが「0円プランの魅力」をアピールしてきたこともあり、0円ユーザーが半数以上もおり、「0円廃止」発表の影響が大きかったことがうかがえる。
ユーザーに「0円廃止」についてどう思うかと聞くと、0円ユーザーの93.9%が「嫌だ」(「とても嫌だ」、「嫌だ」、「どちらかと言えば嫌だ」の合計)と答えた=図表2参照。その理由として、「0円でなくなるから」のほかにも「0円で宣伝しておいて、今さら料金プランを変えるのはおかしい」といった怒りのコメントも寄せられていたという。
0円ユーザー以外に聞くと、「嫌だ」と答えた人が57.0%(「とても嫌だ」、「嫌だ」、「どちらかと言えば嫌だ」の合計)と、0円ユーザーよりは少ない=図表3参照。その理由に、「サービスの魅力度が減る」「急にプランを変えることに不信感を感じる」などを挙げる人が多く、自分の料金金額に変わりはないものの、企業としての姿勢に疑問を投げかける声が多いようだった。
一方で、0円ユーザー以外のなかには「0円廃止」を「良い」と答えた人も43.0%(「とても良い」「良い」「どちらかといえば良い」の合計)いた=再び、図表3参照。賛成する理由には「妥当な値上げだと思う」「ポイントアップされるから」などが挙がっていた。新しいプランでは楽天ポイントがさらにプラス1倍になるなどのサービス向上があるため、メリットに感じるユーザーもいるようだ。