第2の「ボヘミアン・ラプソディ」になる予感!!
『トップガン マーヴェリック』では、36年前は若き戦闘機パイロットだったトム・クルーズ演じる「Maverick」が初老の教官として登場しますが、「年齢が高い」のは主人公だけではありません。報道によると観客の年齢構成も、ヒットに影響しているようです。
Majority of viewers of the Tom Cruise film were over 35 - and they made it a hit
(トム・クルーズ映画の観客の大部分が35歳以上で、彼らがヒットを支えている)
Older audiences are finally returning to the movies
(ついに、年齢層の高い観客が映画館に戻ってきた)
ティーンが主流のアニメ映画と違って、本作は35歳以上の観客を映画館に呼び戻していることがヒットにつながっているとか。実際、地方都市でも順調に出足が伸びていたり、プラス料金を払ってIMAXや4Dスクリーンなどで鑑賞する人が多かったりと、ビジネス的に好影響となっているようです。
さらに、「超メガヒット」になりそうな第3の理由が、前作への「オマージュ」です。冒頭のシーンをはじめ、36年前の前作の「オマージュ」がところどころに仕掛けられていて、つい「あ、あのシーンがこの場面に復活」と、探してしまうのです。
この、「オマージュ」を探してしまう感覚は、あの大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』を彷彿とさせます。劇場で『トップガン マーヴェリック』を堪能した後に、自宅でDVDや配信サービスで『トップガン』を観て、「オマージュ」を確かめるために再度劇場に足を運ぶ......。そんなリピーターが増える予感がします。
世界中で「胸アツ体験」が広がっている『トップガン マーヴェリック』は、歴史に残る大ヒットになるかもしれません。
それでは、「今週のニュースな英語」は「maverick」を取り上げます。名詞だけでなく形容詞でも使われます。
maverick ideas
(型破りな発想、アイデア)
maverick governor
(無所属の知事)
Elon musk was known as a "maverick"
(イーロン・マスクは『異端児』として知られていた)
期せずして「映画館復活」の象徴となった『トップガン マーヴェリック』。「これぞ米国映画!」とも言えるエンタメ要素が満載で、コロナ禍で疲れ果てた人にとっても「救世主」になることでしょう。トム・クルーズの年齢を超えたエネルギーに脱帽です。
(井津川倫子)