ある年齢になるとグンと約300万円アップ、三菱商事、野村総合研究所、野村證券
【ジャンプアップ昇給型企業】
ある年齢や一定の年次、あるいは役職を境に、年収がジャンプするように一気に上がる傾向が見られる企業だ。「三菱商事」「野村総合研究所」「野村證券」が代表的企業だ。
各企業の図表を見るとわかるが、三菱商事では25歳から30歳になった段階と35歳から40歳になった段階でそれぞれ平均年収が300万円近くアップする。野村総合研究所でも、25歳から30歳になった段階でプラス350万円近く、野村證券ではプラス300万円近く上がる。
ジャンプアップ昇給型企業で働く社員の声からは、「年収におけるボーナス割合の高さ」「役職がつくと大幅に昇給」「一定の年次以降、同期との差が年収に現れる企業風土」といったキーワードや特徴が読み取れる。ほかにも、年収の高いイメージのある総合商社、シンクタンク、証券会社では似たような昇給傾向が見て取れた。
三菱商事「基本的に6月の成果評価のボーナスが非常に大きい。評価が高ければ、個人評価・組織評価・全社評価の合算で、特に個人評価がよければ、30代後半で1000万円弱可能。基本的に昇格すれば、基本給・ボーナスが大きく上がる。また新入社員は他社とそれほど処遇が変わらないが、2年目に大きくアップ傾向」(海外営業、男性)
三菱商事「入社9~10年まではほぼ皆同じスピードで昇給する。管理職と言われるクラスに上がるのもそのころで、そこからは如実に差がつく。評価は年1回で、夏のボーナスに反映される。入社10年目で、評価給としての夏のボーナスが250万円前後。これは標準ケースで、頑張ればもっと上がるし、評価が低ければもっと下がる」(営業、男性)
野村総合研究所「低い役職の時に基本的に年功序列で、最初の何年間で毎年昇級されます。一方で成果主義の面もありまして、主任になってからStayの人が多くなり、逆に能力(特に管理能力)のある人はどんどん飛び級もできます」(システムエンジニア、男性)
野村総合研究所「7~8年目くらいまで年功序列。早ければ32、33歳から上級専門職(役無し管理職)で年収1400万~1900万円程度。部長級にならないと2000万円は超えない。賞与は役職による」(コンサルタント、男性)
野村證券「同年代の中では非常に高い水準であると思います。入社以降最初の3年はそこまで高くありませんが、4年目以降にぐっと上がります。7年目以降は年収1000万円を超える水準になります。ボーナスも相場に左右されますが、基本的な水準は非常に高いと思います。同期の中でも業績によって数百万円の差が出ます」(営業、男性)
野村證券「3年間の荒波をくぐり抜けた4年目以降に給与が高くなる仕組み。ボーナスは年に1度。1年間の評価が翌年度の5月に反映される。初めはほぼ全員同じスタートラインだが、成績によって評価にだんだん差が出てくる」(営業、女性)