全米の「にわか投資家」真っ青!! 米マーケット急落...億万長者たちも「クマ退治」を緊急要請か?!(井津川倫子)

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   いよいよ「クマ」の出現か......。積極的なインフレ対策で米経済がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が広がっています。

   政府の金融引き締め策が引き金となって、米ニューヨーク株式相場の下げ幅が拡大。ダウ平均が8週連続でマイナスになったのは、なんと1932年以来だというから驚きです!

   「ベアマーケット(弱気相場)」入りを懸念する報道が相次いでいますが、米メディアによると、コロナ禍で誕生した「数千万人のにわか投資家」だけでなく、あの億万長者たちも「クマ」の影響を受けているようです。

  • 米ニューヨーク株式相場の下げ幅拡大で「困る人」続出…
    米ニューヨーク株式相場の下げ幅拡大で「困る人」続出…
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なぜ、「クマ」が「弱気相場」で、「雄牛」は「強気相場」なの?

   政府による積極的な金融緩和策を背景に、好景気を謳歌していたはずの米経済。ダウ平均もぐんぐん上昇して2022年1月に史上最高値をつけましたが、5月20日に最高値から20%下がったことから、「とうとう弱気相場入りか?」と、世界中を震撼させています。

US Stocks entered a bear market
(米株式市場はベアマーケットに突入した:米メディア)
bear market:ベアマーケット、弱気相場

   「ベアマーケット」とは、直訳すると「熊市場」で、市場において下落が続いている状態を示す表現だそうです。反対に、相場の上昇が続いている「強気相場」は「ブルマーケット」と、「雄牛(ブル)」を使います。

   素人目には、「熊」も「雄牛」も、「獰猛」で「恐ろしい」という点において大差なく見えるのですが、なぜ、「熊」が「弱気」で「雄牛」が「強気」なのでしょうか? 他の国の「熊」は、人間に遭遇したらとっとと逃げるような「弱気キャラクター」なのでしょうか?

   米メディアによると、それぞれの動物が「prey」(獲物)を攻撃する時のしぐさが語源となっているとのこと。「a bear will reach its head downward 」(熊は頭を下に下げる)のに対して、「a bull will raise its horns upward」(雄牛は角を突き上げる)ことから、それぞれ「下げる」「上げる」を象徴することばとして用いられているようです。

   ベアマーケットの厳密な定義はないものの、一般的には直近の高値から20%下げた状態のことだとされています。

The markets came close to reaching bear market as the S&P 500 index was down 20% from its high
(S&P 500指数が最高値から20%下げて、ベアマーケットに近づいた:米CNBC)

   米国の代表的な株価指数とされるS&P 500が、昨年末につけた最高値から一時20%下落したことで、「ベアマーケット」入りの警告だと動揺が広がっています。

   ちなみに、S&P 500が最高値をつけたのは2021年のクリスマスだったとか。当時、寛大なクリスマスプレゼントに沸いた人たちも、今となっては、「クマ」が暴れることなく、おとなしく「冬眠」してほしいと、心の底から願っていることでしょう。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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