イメージ変わりつつある「ボートレース場」
また、各競技とも近年、「おじさんのギャンブル」色を一新、女性も子どもも楽しめる競技へとイメージアップに努めたことも大きいのかもしれない。
とくに顕著なのがボートレースだ。それまで一般客が足を運びにくい、ダークなイメージが付きまとっていた「競艇」という言葉を使うのをやめた。女性レーサーを積極的に採用、テレビCMにも盛んに登場させ、女子リーグ(ヴィーナスシリーズ)の人気が高まっている=日本モーターボート競走会のホームページ写真参照。
ボートレース場も、様変わりしつつある。たとえば、2021年11月にリニューアルオープンした佐賀県唐津市が運営する競技場「ボートレースからつ」のホームページをみると、観戦席を2階に集約。1階は、東京五輪から新競技になったボルダリングができる全長40メートル、高さ4メートルのボルダリング場のほか、フードコートもある。
また、親子の遊び場として、子どもの発達段階に合わせた遊具をそろえ、6か月の乳児から12歳まで楽しめる遊びスペースや、絵本などを並べたブックカフェ、音楽スタジオまであるなど、親子連れが来やすい場になっている。
東京商工リサーチでは、
「2022年春以降、各競技は人数制限をしながら一般客の入場を再開した。コロナ禍での新たな客層開拓に寄与したインターネット投票に加え、会場に足を運ぶファンで拡大が続くのか今後注目される」
と分析している。
もっとも、「のめり込み」にはくれぐれもご注意を。
調査は、前々期(2018年10月~2019年9月期)、前期(2019年10月期~2020年9月期)、最新期(2020年10月期~2021年9月期)の3期連続で売上高、当期純利益が比較可能な公営競技の主催・関連法人を分析した。
(福田和郎)