2022年3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する「ゼロコロナ政策」によるロックダウンが続いている中国。その影響で中国経済の減速、さらには日本でも家電製品の入荷停止などの影響が出はじめている。
加えて、米国でも経済指標が市場予想を下回っており、景気の重しになっているとの懸念がある。米国株が不安定になり、日本株への影響が懸念される。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 米国株に不安定な動き
日経平均株価予想レンジ:2万6000円~2万7300円
2022年5月20日(金) 終値 2万6739円03銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、もみ合いか。
前週の東京株式市場の日経平均株価は、米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価の大幅続落に反して、2週間ぶりに上昇した。
今週の日経平均株価は、もみ合いとなりそうだ。日本株に対しては割安感があるとの指摘が多く聞かれ、上値を試す展開も期待できそうだ。
ただ、一方では新型コロナウイルスの感染拡大からロックダウンの影響によって中国経済の減速が懸念され、加えて米国でも経済指標が市場予想を下回るものが多く出ていることで、景気悪化の懸念が出ている。
インフレ抑制に金融政策を正常化することは長期金利の上昇を招き、それが米国の景気の重しとなっているとの懸念も出ており、米国株は不安定な動きが続きそうで、日本株への影響も懸念されるため、米国市場の動向に注目したい。
東京外国為替市場 米ドル上値重く......
ドル・円予想レンジ:1ドル=126円50銭~129円00銭
2022年5月20日(金)終値 127円85銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。
前週のドル円相場は、ドルが下落した。米国の金融政策の正常化による利上げで、米国経済に対する悪化懸念が強まり、ドルは一時1ドル=127円台半ばまで下落する局面があった。
今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。インフレ抑制に利上げを推し進める米金融当局に反して、米国の景気悪化の懸念の強まりから、米長期金利が低下する局面が出ている。ただ、米金融当局の利上げ方針に変更はなく、日米金利差を背景にドル高基調には変化はないが、米国の景気悪化懸念が強まれば、ドル売り材料となるため、米経済指標の結果には注意が必要だ。
経済指標は、国内では25日に3月の景気動向指数改定値、27日に5月の東京都区部消費者物価指数などの発表が予定されている。
海外では、24日に米国の4月の新築住宅販売、25日にFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(5月3、4日開催分)、米国の4月の耐久財受注、26日に米1~3月期GDP(国内総生産)改定値、27日に米国の4月の個人所得と個人消費支出などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)