最近、コロナ禍でひそかに人気急上昇中! 原状回復の必要ナシ「DIY型賃貸住宅」ってなんだ?(中山登志朗)

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トラブル回避のため、事前に大家さんとの確認・合意を

◆ポイント2:「合意書」

   次に、「合意書」は、DIYで手を入れたものに関する所有権の帰属と、契約期間中の管理義務について決めておく書面です。

   DIYした箇所は、契約期間中、ユーザーに所有権を認め、その管理義務もユーザーが負うのが一般的です。そして、退去時については、大家さんと事前にどうするか、取り決めしておくというスタイルです。一般的には、ユーザーが所有権を放棄してDIY部分を残置し、原状回復義務も負わないというパターンが多いようです。

   ポイントは、DIY工事中のトラブルや費用精算をイメージし、大家さんはユーザーが具体的にどのようなDIY工事をするのか事前に把握し、工事中も立会って状況を把握することです。

   また、退去時に原状回復が不要である前提でも、たとえば、DIY箇所が壊れていて使えない・機能しない場合に、補修費用をどちらが負担するのか。そして、精算時の価値をどのように計るのかも、細かいですが、トラブルを避けるためには決めておくべきでしょう。

中山 登志朗(なかやま・としあき)
中山 登志朗(なかやま・としあき)
LIFULL HOME’S総研 副所長・チーフアナリスト
出版社を経て、不動産調査会社で不動産マーケットの調査・分析を担当。不動産市況分析の専門家として、テレビや新聞・雑誌、ウェブサイトなどで、コメントの提供や出演、寄稿するほか、不動産市況セミナーなどで数多く講演している。
2014年9月から現職。国土交通省、経済産業省、東京都ほかの審議会委員などを歴任する。
主な著書に「住宅購入のための資産価値ハンドブック」(ダイヤモンド社)、「沿線格差~首都圏鉄道路線の知られざる通信簿」(SB新書)などがある。
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