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いきなり過去問を読むのがいい

   では、「いまの自分に足りない知識」と「すでにある知識」を把握するにはどうしたらいいのか。いきなり過去問をやることを勧めている。そのやり方も時短方式だ。

「問題文を読む→すぐにその問題に対しての答えだけを読む」

   解説部分すべてではなく、正解の選択肢の解説だけを読むのだ。そのことで、正解を選ぶためにはどのような知識が必要なのかがわかるようになるという。つまり、合格に足りない知識が何かがわかるようになる。

   また、市販されている資格試験の過去問集は、出題頻度によりランクづけしているものやデータを載せているものがほとんどなので、そのランクが高いものの2割だけを確実にやってみるのもコツだ。

   過去問が大切だということがわかったが、そこにも落とし穴があるという。過去問を解いて、すぐに解説を読むことを繰り返すうちに、「自分自身の力で問題が解けているような気分になってしまう」という弊害があるというのだ。

   並木さんはこう説明している。

「直前で読んだ解説の知識が、よくも悪くも次の問題を解くためのヒントとなり、それをすぐさま使って次の問題を解いているため、自分では解けているように感じているだけなのです」

   じつは、合格率が50%以上の資格試験もあり、それらは過去問を解きまくるだけで合格できてしまうという。だが、難関の資格試験では通用しない。過去問はあくまでも過去問であると割り切るのも大切だろう。

   勉強法についても、さまざまなアドバイスをしている。参考書選びのポイントは、薄めの参考書を選ぶことだ。そして読むときのポイントは10日間で読破すること。「読み飛ばし」でいいという。その資格の「全体像」をなんとなくでも把握するのが目的だ。

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