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24年4月には相続登記が義務化

「週刊エコノミスト」(2022年5月24日号)
「週刊エコノミスト」(2022年5月24日号)

   「週刊エコノミスト」(2022年5月24日号)の特集は、「待ったなし! 相続&登記」。来春から新ルールへと変わる相続と登記への対応を解説している。

   2023年4月に民法が改正され、24年4月には相続登記が義務化される。相続により不動産を取得した相続人は、所定の期間(3年間)内に、相続登記を申請しなければならない。正当な理由がないのに申請しないと、10万円以下の過料に処せられることになるので、注意しなければならない。

   この法改正の背景には、相続登記が行われず、所有者不明の土地が増え、社会問題化していたからだ。放置された空き家物件問題の解決が期待される。

   一方では、自治体が「現に所有する者」を市町村の裁量で特定し、固定資産税の納税を求めるため、突然巨額の支払いを強いられ、親族間のトラブルの原因になることも予想される。

   また、所有者不明土地の利用・処分を促す制度も新設された。

   たとえば、隣家が空き家となり、今にも倒壊しそうなケース。隣家の不動産登記簿や住民票に記載されている住所などを調査したにもかかわらず、名義人の所在が分からなかったり、名義人が死亡し相続人が判明しなかったりした場合、裁判所に所有者不明建物管理人の選任を申し立てることになる。その管理人には、弁護士や司法書士が就くことが予想される。

   これとは別に、所有者不明土地の利用を促す特別措置法の改正法が4月に成立。再生可能エネルギー発電設備や災害備蓄倉庫も塩漬け土地での建設が可能になった。未利用地を公共性の高い用途に使う制度の使い勝手が高まる、と期待されている。

(渡辺淳悦)

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