どうして日本は生きづらい? 「ありのままの自分」大切にするドイツ流「自己肯定感」高い生き方【尾藤克之のオススメ】

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   現地在住20年を超える著者が、ドイツで学んだ「ストレスフリー」生活の極意を解き明かします。結婚を機に、ドイツへ移住した著者は、ドイツと日本の文化・習慣・考え方の違いに触れ、毎日が驚きの連続だったと言います。ドイツ人の生き方の背景にあるのが「ありのままの自分」を大切にする「自己肯定感」の高さでした。

「ドイツ人はなぜ『自己肯定感』が高いのか」(キューリング恵美子 著)小学館新書
  • もっと自分に自信が持てるようにするには?
    もっと自分に自信が持てるようにするには?
  • もっと自分に自信が持てるようにするには?

日本の常識は、ドイツの非常識?!

   著者はドイツに移住後、ファッションについて驚くことがありました。服装の流行などを追う人が圧倒的に少ない点です。著者の夫は会社員ですが、毎日の通勤はジーンズにTシャツを着て、ウインドブレーカーかジャンパーを羽織るのが定番だと言います。

   また、仕事上、州政府の外国人局にも行くそうですが、そこでも「普段着」がスタンダードです。「公務員だから、決められた服装をしなければいけない」というものがないようです。なかには、高級ブランドで固めている人、リーゼントや革ジャンの人、フレアスカートをはいている人もいます。

   しかし、流行や着飾るという趣旨ではなく、「着心地がいい」「機能性に優れている」ことが重視されているようです。著者は次のように言います。

「自分が他人にどう映っているのか、他人が自分をどう思うかなんて気にしない、ドイツ人の生き方が表れています」

   食事に出掛けたとき、次のようなことがあったそうです。同僚のグラスが空きそうだったので、ビールをつごうとしました。同僚は「まだ飲み干していないのだから、つがないで」と怒ります。自分のタイミングで、自分でつぐことが当たり前だったのです。

   また、サウナは混浴が基本だそうです。とはいえ、他人の視線は気にはなるもの。すると、ドイツ人の夫に次のように言われたそうです。「なぜ、サウナに入るのに自分の体をいちいち隠すの? 隠していると、何か変わったところがあるのか興味を持って、かえって注目されるよ」と。

   「忖度(そんたく)しない」「残業しない」「休暇取得100%」「流行を追わない」「お・も・て・な・しはしない」「子どもの成績が悪くても責めない」......。そんなドイツ人の生き方を通して、あらためて、日本人の生き方を検証できるような話題が盛りだくさんです。

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
姉妹サイト