意欲があることと、仕事がきちんとできるかは別
――たしかにそうですね。しかし、投稿者は復帰後バリバリ仕事をして後れを取り戻したいという思いが強いあまり、自分が育てた後輩が職場を仕切り、大事な仕事から外していると思い込んでいるように見受けられます。
川上さん「投稿者さんがバリバリ仕事したいと意欲を持つことはすばらしいことだと思います。しかし、意欲があることと、望む仕事がきちんとできるかどうかは別です。投稿者さん自身が冷静に判断する必要があります。
投稿者さんが望む仕事はきちんとできるのに、育児という制約に対する職場側の先入観によって仕事から外されたのであれば、職場に問題があると思います。しかし、意欲だけが空回りして、さまざまな支障が生じてしまう状況があるのに、改善策を出すこともなく、不満を口にし続けているだけなのだとしたら、投稿者さんは職場の足を引っ張っていると思います。少なくとも職場の同僚の方々には、後者だと映っているようです。
しかも、投稿者さんは早退したり休んだりしてはいけないと言われているのではなく、それが可能なかたちで職場に貢献してほしいと言われています。投稿者さんに求められているのは、今の自分が最も職場に貢献できることは何かを理解し、実践することです」
――ところが、投稿者は異動の話も断ってしまいました。どうしても元の仕事に復帰したいために、後輩に「連休中にマニュアルを作ってほしい」と依頼までしています。
川上さん「後輩に『連休中にマニュアルを作ってほしい』と依頼するのは、自分は休むけど、後輩には休み中も仕事するよう求めるわけですから、それでは道理にあいません。先輩という立場を使ったパワハラに相当すると考えられます。異動の話を断ったことも含め、冷静さを欠いた判断をしてしまっている可能性があります」