一気に最高値から半減することもある変動の激しさ
ところで、急速に普及している暗号資産には、コインの裏表のようにメリット、デメリットがはっきりしている。
暗号資産取引所アプリの利用経験者440人に、まずメリットを聞くと(複数回答)、「少額で投資できる」(46.1%)と最も多く、次いで「いつでも取引が可能」(36.8%)、「世界中で使える」(25.7%)、「資産を持ち運ぶ必要がない」(24.1%)となった=図表4参照。
一方、デメリットのほうは――。「変動が激しくリスクがある」(44.1%)がやはりダントツに多い。次いで、「手数料が高い」(30.5%)、「セキュリティに不安がある」(29.8%)、「FX(外国為替証拠金取引)や株式投資に比べて税率が高い」(28.2%)、「確定申告が必要な場合がある」(27.3%)となった=図表5参照。
「変動が激しくリスクがある」といえば、米国株市場暴落のあおりを受け、代表的な暗号資産「ビットコイン」の価格が5月10日、一時3万ドルを下回り、2021年11月につけた過去最高値(6万9000ドル)の半値以下となったばかりだ。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが景気を冷やすとの見方が強まり、資金が流出したからだ。そんなリスクが暗号資産の宿命なのか。