コロナ禍の規制が3年ぶりに解除されたゴールデンウィークが終わり、東京株式市場に活気が戻ってくる。企業の決算発表が本格化する。
急激に進んでいる円安相場を、企業がどう見ているのか、どの程度の影響があるのか――。どうなる! 今週の株と為替!!
東京株式市場 本格化する企業の決算発表
日経平均株価予想レンジ:2万6500円~2万7500円
2022年5月6日(金) 終値 2万7003円56銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、神経質な展開となりそうだ。
前週の東京株式市場の日経平均株価は、米国市場の乱高下に引きずられる展開となった。3~4日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.5%の利上げと量的引き締めが決定したことから米国株式市場が乱高下し、日経平均も大きく下落する局面もあったが、週末には切り返し、2万7000円を回復して取引を終えた。
今週の日経平均株価は、引き続き、神経質な展開となりそうだ。連休中の米国株式市場の大幅下落を受けても、日経平均は切り返して上昇する強さを見せている。
ただし、本格的な上昇への手掛かり材料には乏しく、さらに米国市場が落ち着きを取り戻していないため、米国市場に引きずられる展開となりそうだ。
今週は、特に米国の金融政策を左右する消費者物価指数などの経済市場が発表されるため、注意が必要だろう。国内では連休が終わり、企業の決算発表が本格化することから、個別株物色中心の取引となりそうだ。
東京外国為替市場 続く米国の利上げ観測
ドル・円予想レンジ:1ドル=129円00銭~134円00銭
2022年5月6日(金) 終値 130円57銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが堅調な動きか。
前週のドル円相場は、ドルが堅調に推移した。3~4日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.5%の利上げと量的引き締めが決定したことで、いったんは材料出尽くしから、1ドル=128円台まで下落する局面も見られたが、米国のインフレ高進に対する懸念は薄れておらず、金利先高観を背景に再びドルが上昇し、1ドル=130円台後半に上昇した。
今週のドル円相場は、引き続き、ドルが堅調な動きになりそうだ。米国のインフレ高進に対する懸念は強く、さらなる利上げ観測が続いている。
こうした米金利の先高観を背景に、ドルの堅調な地合いが続くだろう。今週は米国の消費者物価指数など経済指標の発表があり、その結果次第では、米国の金利先高観が強まり、一段のドル高となる可能性があり、注意が必要だ。
経済指標は、国内では9日に日銀金融政策決定会合議事要旨(3月17~18日開催分)、3月毎月勤労統計、10日に3月家計調査、11日に3月景気動向指数、12日に日銀金融政策決定会合の主な意見(4月27~28日開催分)、4月景気ウォッチャー調査、13日に5月限オプショ特別清算指数(SQ)などの発表が予定されている。
海外では9日に中国4月貿易収支、米国3月卸売物価、11日に中国4月消費者物価指数、中国4月生産者物価指数、米国4月消費者物価指数、12日に米国4月卸売物価指数などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)