国家公務員総合職採用試験の2022年度春の試験申込者が過去最低だった前年度を上回り、6年ぶりに増加した。一方で、女性の割合は過去最高を更新した。国家公務員の不人気に歯止めはかかったのだろうか。
ここ10年低下の一途...2020年度に2万人を割り込む
人事院は2022年4月15日、「2022年度国家公務員採用総合職試験の申込状況について」を公表した。
総合職採用試験は春と秋に実施しており、春は大学院卒者試験で9区分、大卒程度試験で11区分の試験を実施している。一方、秋の試験は大学院卒者の法務区分と、大卒程度の教育区分の試験となっており、申込者の8割以上9割近くが春の試験を受ける。
春の試験申込状況は、全体で1万5330人と前年度を1020人(7.1%)上回った。内訳は大学院卒が1656人と同145人(9.6%)の増加、大卒程度が1万3674人と同875人(6.8%)の増加だった。
国家公務員総合職試験の申込者は、2012年度には2万5000人を超えていたが、ここ10年間で低下の一途をたどっており、2017年度から5年連続で減少、2020年度には2万人を割り込んだ=表。
しかし、2022年度春試験では6年ぶりに増加に転じた。秋試験と合わせた年度の申込者数も増加に転じると見られている。
女性の申込者数は、大学院卒者が495人、大卒程度が5821人、全体では6316人だった。女性の割合は、全体の申込者数の41.2%で、2年連続で4割を超え、過去最高となっている。
女性の申込者は、大学院卒495人で、前年度から31人(6.6%)増加。大卒程度5821人で、同513人(9.7%)増加した。合計6316人で同544人(9.4%)増加した。
込者全体に占める女性の割合は、大学院卒で29.9%、大卒程度で42.6%の合計41.2%で、2年続けて4割を超え、過去最高を更新した。