日本では少子高齢化が進む中でも急成長している市場
プラントベースは健康志向の高まりなどからここ数年、注目を集めてきたが、ここに来て関心の高まりが加速している。
背景の一つには、国連が掲げる持続可能な開発目標「SDGs」を重視するムードがある、と言われている。牛や豚などの食肉を育てるには、穀物をそのまま食べる数倍のカロリーの餌が必要だ。そのうえ、牛の反芻で大量のCO2が排出されるし、多量の水資源も使われる。環境負荷を低減するには、プラントベースの活用が有効だと見られているのだ。
環境問題などを背景に、欧米では植物由来食品への関心が高く、すでに世界市場は8兆~9兆円規模に達するとも言われている。日本はまだ数百億円規模とされるが、少子高齢化が進む中でも急成長している市場だ。
「手軽に使えておいしいプラントベースフードが増えれば、消費者の関心をいっそう高められるだろう」(食品業界関係者)と、将来性への期待が高まっている。(ジャーナリスト 済田経夫)