仕事の進め方を細かく質問してくる「依存心の強い部下」...どう対応する?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE 2】(前川孝雄)

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「まず最後まで自分でやってみて」と自律的な行動を促す?

   上記のケースのように、まずは部下に自力でやらせようとする場合、上司は次のように話すことが考えられるでしょう。

「そこまで細かいことを全部指示するのでは、せっかくキミに任せた意味がないと思うんだ。一度自分で考えて、最後まで作ってくれないか?」

   これは、部下の力をある程度信じて仕事を任せたのだから、自力での完成に期待している、との気持ちも表したものです。まず、部下の自律的な思考を促し、自分でひと通りやらせたうえで、上司が出来栄えをチェックし、必要なアドバイスを行おうとの意図もあるでしょう。

   しかし、何度かプレゼン資料作成の経験がある部下に対しては、こうした促しも有効ですが、初めての部下の場合には、そもそもゼロから取り組むのは難しいもの。上司から説得されても、結局どうしていいかわからず、ただ持て余してしまうことにもなりがちです。

   ひと昔前の昭和の時代なら、「ここで甘やかさず、厳しく育てよう」とばかりに、叱咤激励や、「そんなことも判断できないのか!」「そのくらいのこと、まず自分で考えろ!」と発破をかける例も多くみられました。しかし、こうした上司の態度は、部下にとっては威圧的に感じられ、気の弱い部下なら萎縮してしまい、考えるどころではなくなってしまいます。

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