きょうは50代のNさんがいらっしゃっています。
「先日、シニアの働いている理由として『お金のため』が1位という記事を読みました。『社会とのつながりのため』という理由もありましたが、余計に老後のことが不安になりましたね。私もこの先働き続けると思いますが、もう少し希望を持って働きたいです」
役職定年後、定年後に考えようでは遅い
「心配だけど、まだ何も準備していない」とおそらく大半の方がNさんと同じ状態だと思います。「仕事が忙しいから考える時間がない」「定年後に考えようかな」と思っていては、いざ役職定年や定年後にスムーズなスタートはきれません。
Nさんも定年したからといって、暇になって時間ができるわけではなく、おそらくその頃は雇用延長で働いているのではないでしょうか。そして、その時も「時間がなくて考える暇がない」と言ってそうですよね。
いつになっても忙しいと思うので、せっかくなので今からぜひ考えてみましょう。忙しい中で考えること、準備を進めることって大変なことですが、きっと数年後は「あの時やっておいてよかった」と思うのではないでしょうか。
定年後に起業や知り合いの会社の顧問となって働く人なども耳にすることがあると思いますが、実は周到に準備をしていたはずですよ。
これまでやってきたことを形にしてみる
定年後は「これまでやりたいと思っていたことをやろう」と希望が出てくるかもしれません。でも、そのやりたいことが市場から求められることと離れすぎていたら、残念ながらお金にはなりません。
そこで、「やってみたいこと」と「できること」を紙に書いてみましょう。最初はなかなか出てこないかもしれませんが、思いつくままどんどん紙に手書きで書いてみましょう。
・やってみたいこと
これまでやってみて楽しかったことなども書き出してみましょう。
・できること
得意なことやよく知っていることなどを書きましょう。できるけど、あまり好きでないことも書き出してみましょう。
書き出したら、どれが人の役に立つか、お金の発生するものなのかを考えてみましょう。あまり好きではなくても苦ではない程度のもの、それが人の役に立つものならば、それが今のNさんにとっての価値のある部分だと思います。
今すぐ起業や転職をしなくても、自分の価値を棚卸ししておくことは大事です。ただ、数年経つとNさん自身や市場も変化しているので、定期的にやってみるのがおすすめです。
電子書籍などで形にしてみては?
たとえばですが、昔は「本を出版すること」は大変なことだったと思います。ところが今の時代は、出そうと思えば、誰でも電子書籍が出せてしまう時代です。知り合いも何人か電子書籍を出しています。
もちろん、中身を書いたり、電子書籍として出すために整えたりなど準備することはありますよ(私は電子書籍を出したことがないのですが(笑)......実際大変だと思います)。それになぞらえて考えると、実は、Nさんが今持っているノウハウを文章にまとめるだけでも価値はあると思います。具体的には、
「会計について詳しいとしたら、どんな内容を知っているのか」
「営業組織をまとめてきたけど、どんなことをノウハウとして伝えることができるか」
などです。そして、まとめていくと、一冊の本くらいの量にはなるのではないでしょうか。老後の働き方に対して希望になると思います。
形にすることで見えてくるものもあると思います。私も電子書籍を出したいなと思っているので、もしNさんが電子書籍を出したいとなった時にはぜひお手伝いさせてくださいね。
(ひろ子ママ)