社会的責任重いSNS、個人の思うままにしていいのか
米誌フォーブスが発表した2022年版の世界長者番付によると、マスク氏の保有資産は2190億ドル(約27兆円)で世界トップに躍り出た。資産の現金化に課題はあるものの、約400億ドル(約5兆円)を要するツイッターの全株買い取りは十分可能とされる。
ただ、2011年に中東で起きた民主化要求運動「アラブの春」のうねりを作り出すなどSNSの影響力は増し続けており、社会的責任も重くなっている。SNS各社がフェイクニュースなどの規制に乗り出しているのもこのためだ。
その一角を資産にものを言わせた特定の個人が自分の思うままに運営してもいいのか。マスク氏が放った奇策は、数多くの問題をはらんでいる。(ジャーナリスト 白井俊郎)