食品値上げが止まらない!...上場食品105社、計6000品目で これまでの内容量減らす「ステルス値上げ」では限界

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   即席めん、ハム、かまぼこ、マヨネーズ、ケチャップ、ソース、お菓子、ワイン、焼酎、バター......。

   食品の値上げが止まらない。値上げをしないものを探すのが難しいくらい、といったら大げさか。小麦・トウモロコシなど世界的な穀物価格上昇に加え、原油高による物流コスト増、さらに円安加速というトリプルパンチを受けてのことだ。

   そんななか、帝国データバンクが2022年4月16日に発表した「『食品主要105社』価格改定動向調査」は、今年に入って続々と値上げを行ってきた食品企業の動きを調べ上げている。

   それによると、今後も値上げは続く可能性が高いという。気は滅入るが、生活のためにも知っておかなくては......。

  • スーパーに並ぶ高い食品の買い物に悩む女性(写真はイメージ)
    スーパーに並ぶ高い食品の買い物に悩む女性(写真はイメージ)
  • スーパーに並ぶ高い食品の買い物に悩む女性(写真はイメージ)

加速する食品関連会社の値上げの動き

   食品関連会社の値上げの動きは昨年(2021年)12月から目立ってきたが、今年(2022年)1月から一気に加速した。4月に入っても主要会社の値上げ発表が相次いでいる。報道をまとめると、4月中だけでたとえばこんな案配だ(以下、価格は、断りがないものは税別)。

・森永製菓
アイスクリーム11品目を6月から。値上げ幅は6.1~10%。原料である砂糖や乳製品、包装資材の高騰に加え、物流コスト増が理由。主力の「チョコモナカジャンボ」が140円から150円に。棒アイス「パキシエル」が350円から380円に。
・明治
アイスクリーム、冷凍食品、栄養食品など68品目を5~6月以降に。値上げ幅6.7~8.6%。
アイスクリームは原材料高騰と物流コスト増が響く(写真はイメージ)
アイスクリームは原材料高騰と物流コスト増が響く(写真はイメージ)
・日清ヨーク
乳酸菌飲料とヨーグルト飲料17品目を6月から。値上げ幅5~14%。主力商品「ピルクル400 65ミリリットル」(10本入り)が270円から290円に。
・極洋
イワシ、ツナ、スイートコーンの缶詰23品目を6月から。値上げ幅5~20%。
・ローソン
看板商品「からあげクン」が5月末、1箱(5個入り)216円から238円に(税込み)。値上げは1986年の発売以来初。原材料(鶏肉・小麦)価格の高騰、包材や輸送コスト増が理由。なお、同社はすでにサンドイッチなどを値上げしているが、「からあげクン」は格別に思い入れが強いのか、「苦渋の決断」とコメント。
・コメダホールディングス
国内店舗の9割にあたる約800店舗の「コメダ珈琲店」で4月末から。アイスコーヒーを430円から480円にするなど(税込み)。
・ハウス食品
七味唐辛子やこしょうなど家庭用香辛料98品目を7月から。「七味唐がらし 17グラム」は130円から142円に。
・ロイヤルホールディングス
冷凍食品「ロイヤルデリ」28品目を5月から。人気の「コスモドリア」は580円から650円に。「ビーフジャワカレー」は530円から580円に(いずれも税込み)。
・メルシャン
ワイン300品と焼酎44品を7月から。値上げ幅はワイン(参考小売価格1000円以上の商品。例外あり)が8~10%、焼酎が3~7%。
・ネスレ日本
「きっと勝っとお!」(絶対に勝つ、の九州弁)の願掛けで長年受験生に人気のチョコレート「キットカット」2商品を7月から。ほかに、「キットカット ミニ 12枚」が324円から356円、「バラエティアソート146グラム」が378円から416円に(いずれも税込み)。

   ......といったわけで、それぞれの食品会社が苦渋の決断を下した結果だ。

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