今夏ボーナス予測、民間38万5458円・公務員65万5464円 昨年より「プラス0.4%」だが、物価が2.0%増では...涙目

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公務員のボーナスはマイナス10.6%予想

今夏、旅行の復活が期待されているが(写真はイメージ)
今夏、旅行の復活が期待されているが(写真はイメージ)

   一方、公務員のボーナスをみていくと――。

   1人当たりボーナス支給額は、前年比マイナス10.6%と、大幅な減少を予想する。その理由について、「2021年度の人事院勧告において国家公務員の月例給が2年連続で据え置きとなったほか、ボーナス支給月数がマイナス0.15か月(4.45か月から4.3か月に)と大きく引き下げられた」ことなどをあげている。

   地方公務員も、国家公務員に準じて給与を決定する自治体が多いため、大幅減となるだろうという。

   こうして、ボーナスの支給総額は民間企業が16兆30億円(前年比プラス2.0%)、公務員が1兆9860億円(マイナス10.6%)で、合計17兆9900億円(プラス0.4%)となる計算だ=図表参照

(図表)夏季ボーナスの見通し(みずほリサーチ&テクノロジーズの作成)
(図表)夏季ボーナスの見通し(みずほリサーチ&テクノロジーズの作成)

   ちなみに、図表では、民間企業の賞与総額が2.0%増なのに、1人当たりの賞与額が1.4%増にとどまっているのは、業績の改善の伴い、ボーナスを支給される人数が増えるからだ。

   2人は、「ウクライナ危機の影響で商品市況の高騰に拍車がかかり、(中略)消費者物価は春以降、前年比2%前後まで上昇する」とみているから、プラス0.4%程度の夏のボーナスの上昇分では間に合わない。実質所得は、かなりの減少となる見込み。2人はこう結んでいる。

「まん延防止等重点措置が解除され、夏場にかけての個人消費は持ち直しが期待される。既に足元では国内線や旅行ツアーの予約が好調との報道もあり、対人接触型サービス消費には持ち直しの兆しがみられる。しかし、賃金(含むボーナス)を上回る物価の上昇が懸念される中、実質所得の減少は夏場の個人消費の回復を阻害する要因になる。感染拡大で落ち込んでいた対人接触型サービス消費の反発を除くと、夏場の個人消費は力強さを欠く展開になりそうだ」

(福田和郎)

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