きょうは50代のSさんがいらっしゃっています。
「まわりの同期たちの一部は部長に出世し、そんな中私は課長止まりです。この年ですし、これ以上の出世はないと思っています。かつての部下にも追い越されあまり居心地はよくありません。とくに春は憂鬱ですね。しかし、今から転職しても給与は下がるでしょうし、転職する勇気もありません......」
自己否定ではなく、自己受容してみませんか?
「同期と比べて出世が遅い」「仕事にやりがいを感じられない」「仕事が楽しくない」ともどかしさや不甲斐なさを感じると、ネガティブなことしか頭に浮かばなくなることもあるかもしれません。だからといって、いきなりポジティブな考えを持て、と言われても、切り替えられることではありませんよね。
そこで、いきなりネガティブからポジティブに気持ちを切り替えるのではなく、いったん自分のネガティブな面、ポジティブな面を受け入れてゼロの状態にすること、自己受容がオススメです。
「私はこんな人間だけど、今のままの自分でいい。今のまま生きていこう」と、自分の中で、ある意味「あきらめのような気持ち」を持つと、人生が楽に生きられると思います。最近、「自己肯定感」の必要性が言われていますが、まずは自己否定してしまう状態から自分自身をフラットな状態にすることが大切ではないでしょうか。
仕事に対する見極めができると、人生が楽しくなる!
「今の自分でいいんだと」自己受容ができると気持ちが楽になっていきます。
この先、まだ人生は続くのだから......「今の仕事がすべてではない。仕事は人生の一部だ」くらいに思えるようになると、仕事に対する向き合い方が変わると思います。仕事以外の趣味やボランティアに積極的に参加したり、資格の勉強を始めたり、仕事以外のことに目を向けて自分の生きがいを探していくこともありだと思います。
だからといって、今の仕事に対して手を抜くということではありませんよ。仕事に対する気持ちが楽になったら、今の仕事に向き合い方が変化していくはずです。
「出世はできないかもしれないけど、まだやれることはある、役に立てることがある」
「今からゴマを擦っても給料に影響しないから自分のやり方でやってみよう」
「定時に帰れるから習い事を始めてみよう」
こんなふうに、仕事に対して見極めがつくと、自分のために前向きに時間を使えるようになっていくということですね。
これからも、人生の可能性を広げることができる
仕事に対する見極めができると、「自分の人生」のほうに気持ちがいって、「自分にもまだ可能性があるんじゃないかな」と前向きになっていくでしょう。そうすることで、新しいことに対しても拒否するのではなく、「まずはやってみる」と気持ちが変化していくと思います。
年齢を重ねていくと、過去と同じパターンで行動をしたり、選択をしたりとなかなか新しいことを受け入れるという感覚自体がなくなっていきます。新しいことやものを避けてしまう傾向があるのです。
そこで、まずやったことがないこと、新しいことに対して「まずはやってみる」という意識で受け入れてみましょう。どんな年代になっても新しい体験をすることで、人生の可能性が広がっていくと思います。
今の会社での生きがいを見つけること。会社以外でやりがいを見つけること。どちらも間違いではなく、正解です。ただ、動いてみないと答えは見つかりません。これからの人生の可能性を広げるには、行動が必要ですね。
Sさんはまずは今の状態を「こんなものだ」と認めることが大事だと思います。まずは認めてしまうことで、人生が楽になりイキイキした人生に繋がっていくのではないでしょうか。
(ひろ子ママ)