新年度がスタートした2022年4月2日、多くの企業で入社式が行われた。
ロシアのウクライナ侵攻による世界経済の後退、再びリバウンド傾向がみられ始めた新型コロナウイルスの感染拡大。
そんな非常時だからこそ、多くの社長さんが心の底から新入社員を歓迎し、「一緒にこの危機を乗り越えていこう!」と熱いエールを送った。
J‐CASTニュース会社ウォッチ編集が、「心に響く社長の挨拶」を独断で選んでみた。
「今こそ、真心からの思いやりで自由と平和を守ろう」
やはり時節柄、ロシアによるウクライナ侵略を激しく批判するとともに、平和への願いを語りかける社長たちが多かった。
岡山市に本社があり、鉄道、タクシー、バス、運輸からIT、観光関連まで傘下に約50社を展開する「両備グループ」の小嶋光信代表は「たった一人の侵略者によって世界中が危険にさらされている」としてこう語っている。
「何故、ロシアの指導者は人の命や生活、都市を破壊する戦争をしてまで強者になりたいのか理解できません」
そのうえで、進化論のダーウィンの言葉とされている「最も強いものが生き残るのではなく、唯一、生き残ることができるのは変化できるものである」を引用し、独裁国家を夢見るロシアは歴史から滅び去り、「時代にあわせて変化し続けることができた企業のみが生き残ると言えるでしょう」と新入社員に呼び掛けた。
両備グループ内の鉄道会社には、「たま駅長」を代表とする猫社員が6名(匹)以上いるという。
「両備グループを評して『任せれば猫も働く両備グループ』と言われているように、任された皆さんは猫も含めて活き活きと活躍しています」
と、ユーモアを交えながら同グループの経営理念をこう説いた。
「その中心になるのが経営理念の『忠恕=真心からの思いやり』です。どんな時代でも、誰にでも常に思いやりを持つことが時代や社会が変化しても支持していただけるベースです。(中略)社会への思いやりとして『社会正義』。お客様への思いやりとして『お客様第一』。社員への思いやりとして『社員の幸せ』......」
そして最後に、
「忠恕の発揮で自由と平和を守り続けることが生き続けることの大前提です。(中略)大いに真心からの思いやりを発揮して、立派な社会人として素晴らしい社会を一緒に築き上げて行きましょう!」
と結んだのだった。